エベレスト12日目 世界一危険な空港ルクラから帰還!のはずが…
午前7時、トレッキングは終了したというのに、早起きな朝。
というのも、私たちは今日、朝の飛行機でカトマンズへ帰るからだ。
怪我ひとつせず無事にここまで戻ってこれた私たち。
後は飛行機に乗り込み、カトマンズを目指すのみ。
心配なのは、飛行機が墜落しないかどうかということだけだ。
というのも、ここは世界で一番危険な空港、ルクラ。
深い山に囲まれた場所に突如ポツンと作られた空港だ。
濃い霧に覆われることは年中。
そんな中を飛んでいくのは、顔が青ざめる恐怖だ。
たとえ晴天に恵まれたとしても、山肌スレスレをスリルいっぱいに飛んでいかなくてはいけない。
(詳しくは先日の記事を読んでみてください!)
【記事】エベレスト1日目 世界で最も危険な空港、ルクラへ飛ぶ
そんな心配を抱えながらも、朝食のマサラオムレツをパクパク味わっていた。
スパイスと、野菜をミックスして焼いた卵は、シンプルだけど、エスニック感があり、好みの味だった。
だが、美味しい朝食を味わっているというのに、何か心に引っかかる。
飛行機の墜落への心配ではない何かが、まだ心の中にあった。
あたりを見渡し、壁にかかった時計の針に目をやったとき、私はそれが何かということに気が付いた。
そう、飛行機の出発時刻が迫っていたのだ。
オムレツを注文して、出てくるまでに異常な時間がかかり、のうのうと過ごしていた私は、飛行機を逃しそうになっていた。
このロッジから空港までは、歩いて約20分ほど。
すでに後40分を切っている。
間に合うかどうか、定かでない。
私は、隣に座っていたサンディップに、
「ねえ!時間!」
と声をかけた。
すると返ってきた返事はこうだ。
「この天気じゃ、飛行機そもそも飛んでないよ」
そしてそれに被せるように、ロッジのスタッフのおばさんが
「今日はまだ一本も飛行機飛んでないよ。早朝の便もキャンセルになったところ。あなたの便は、3つ目の便だから、今日運よく飛行機が再開したとしても、次の次の次まで待たなきゃね」
「えーーー。それって、今日は午前中には帰れないってこと?」
「なんとも言えないね。全部運次第。でも、この霧の濃さだと、午前中どころか、今日も明日も、運が悪ければ3日後も帰れないかもね」
最悪だ。
残されたネパールでの滞在期間は、あと5日。
まだまだ長いとは言えども、私にとっては貴重な時間だ。
数時間たりとも無駄にしたくないのに。
ここで足止めを食らうなんて〜!
とりあえず、ここにいても状況は掴めない。
私は空港へと向かうことにした。
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