月曜日。無料バスに乗って。 – 旅するシンガーソングライター|内田美穂
旅するシンガーソングライター

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月曜日。無料バスに乗って。

月曜日、サイードは、電車で1時間かけて、私に会いにきた。

私と話すと、色んなアイデアが浮かんできたり、自分でも気づかなかったことに気付けたりして、有意義な時間を過ごせるから。

 

らしい笑。

 

あら、それはありがとう笑。

 

でも私も同じ。

 

本当は、この日、ギターをカーゴハブに取りに行こうと思っていたのだけど、ギターは明日でも取りに行ける。

サイードとの約束は、何が何でも守りたかったので、ギターを取りに行くのは、明日に先延ばしにした。

 

私たちは、パサールシニのバス停に集合し、バスに乗って、まず、シャワルマを食べに行った。

 

最初に私たちが一緒に街をプラプラした日に食べたシャワルマと同じだ。

そして前回同様、サイードは、私にシャワルマを奢ってくれる。

「また次回ね」というお決まりの言葉を言いながら。

 

ここで私たちは、

どうやってお互いが英語を喋れるようになったのかとか、どうやって英語を勉強したのかとか、日本とインドの英語教育の違いなどについて話した。

 

彼が真面目に話していても、私には冗談に聞こえる時があったりして、時々爆笑しながら、

 

へー!なるほど!って思うことがたくさんあって、やっぱり二人で大盛り上がり笑。

 

サイードは、英語が喋れるようになりたくて、毎日毎日、図書館に行って、新聞を読んでたんだって!

最初は全く意味がわからなかったけど、それでも続けていたら、徐々に頭が英語に慣れていって、わかるようになったらしい。

 

あとは、わからない単語をメモして、壁に貼っておいたりだとか!

 

だから彼の英語は、文法はばっちし!

発音の訛りは超インド人だけど!

 

ほとんどのインド人って、というかほとんどの外国人って、文法がめちゃめちゃでもめっちゃ喋るんだよね。

 

例えば日本語で言えば、「このリンゴは美味しいね。ひとつください。」とかも「美味しい、これ、リンゴ。いち、僕、くれる。」みたいに話してるわけ。

 

「This is beautiful so much(これはとっても美しい)」と言う場面で、「 He so much beautiful!(彼美しいとても)」とかね。

 

 

まあでも通じるの。

そして、みんな自信を持って話している。

 

だから、例え文法がめちゃくちゃでも、気にしないし、みんな会話を楽しんでいる。

 

けど日本人だと、文法的に正しい言い方をしようって、まず考える人が多いんじゃないかな。

 

サイードが言っていたのは、「日本人に出会うと、ほとんどの人が、道を聞いただけでも、英語が喋れないから僕から逃げるんだ。もしくは、ジェスチャーだけで説明してくれる。」ということ。

これは、台湾人の友達も、マレーシア人の友達も言っていた。

 

英語が喋れない国ももちろん日本以外にたくさんあるけど、でも、他の国に行くと、文法がめちゃめちゃでも知ってる単語で説明しようとしてくれる人が多いって。

 

そんな風に言うサイードは、あのホステルにずーっといて、みんなめちゃくちゃな文法で喋ってるから、僕も最近文法が釣られてめちゃくちゃになってきちゃったよって笑っていた。

 

私も思う。

 

それ、私もわかる。

私はどちらかというと、文法を気にしすぎて話せないより、文法が間違っていても、会話ができることとか、楽しめること、意思疎通ができることの方が大事と思う派なのだけれど、そんな人たちと話してると、釣られてこっちの文法もめちゃくちゃになるの!笑 

これ、すっごい面白いなって思う。

 

なんでかって言うと、相手が「this」って言う単語を知らずに、代わりに「He」を使っていたら、私もHeを使わないと相手にわかってもらえないんだよね。

 

だから、その人の使ってるめちゃくちゃな彼ら特有の文法に合わせて話そうとしちゃうわけ。そうすると、だんだんそれに慣れ言ってしまう。

 

日本語で、外国人に話すとき、「これめっちゃうまくね?マジ最高かよ!」とは言わず。「これ、とても、美味しい!」って優しい日本語で話してあげたりするのと似ていると思う。

 

でもまた、ネイティブと話したりすると、また元の文法に戻っていくのだから、それも面白い。

 

 

シャワルマを食べ終わり、外に出たサイードはこう言った。

 

「無料バスに乗って、市内を一周しよう!うん!いいアイデアだ!」

 

彼の提案で、その後私たちは、市内を回る無料バスに乗って、ただおしゃべりを楽しんだ。

          

サイードは、他の男友達たちも、よくこの方法で、無料で彼らとのおしゃべりを楽しんでいる笑。

 

今回は、それに私を誘ってくれたのだ。

 

バスの中で彼はこう言った。

 

「ミホは女っぽくない。僕がこうやって、女性で、深く、長時間おしゃべりをできる人って、なかなかいない。君が僕の人生で初めてだよ。」

 

私は褒められているのかいないのかよくわからなかった笑笑

まあ彼のことだから褒めてくれてるに違いないのだが、

「女っぽくないって?」

とわざとらしくからかった。

 

「女子って、ベラベラ意味がないことでも長時間話せるでしょ。僕はそれが苦手。君と話してるときは、そういう話しをあまりしないよね。だから、1時間かけてでも会いに行こーって思える。僕の仲良い他の男友達の親友たちと同じようにね!うん、そうだ。そう言うこと」

 

私は、女子とするペチャクチャなおしゃべりも好きだけど、サイードと普段する深い話も両方好きだ。

 

バスに乗ってしばらく話した後、帰路につく前、私の大好きなマクドナルドのソフトクリームを一緒に食べた。

 

私が食べたのはマンゴーチョコディップ!

今回は、私のおごりで、サイードは抹茶ディップを食べていた。

さすがにたまには何か返したい。

 

サイードは、そんな抹茶アイスを、美味しくないって文句を言っていたけれどね笑

 

 

帰り道、サイードは、卒業後の夢を語ってくれた。

 

そして、こんなことも言っていた。

 

「もし、無理だったら、失敗したら、それはそれでいいんだ。

ダメでも挑戦することが、一番大事だって僕は思ってるから。

Something is better than nothing (何かをすることは、何もしないより全然いいでしょ)

できなければ、その時やめればいい。

挑戦する前から諦める必要はないから」

 

って。

 

 

 

私は彼と別れた後、

この日もあのメニューのないレストランへ行った。

 

サイードが、「あのレストランは僕のお気に入りのレストランだよ!ミホ行ったことなかったの今まで?あんなに目の前位にあるのに!あのシェフは本当に最高のおじさんだ。」

 

と言っていたので、シェフのおじさんに、今日、サイードと会ったことを伝えた。

「おーサイドに会ってきたのか!サイードは僕の本当に本当に一番のお客さんだ。彼は本当に素晴らしいやつさ。そして、君とサイードが親友なことも全部知ってるよ」

と言っていた。

真面目で堅そうな彼はこの時、初めて嬉しそうな顔を見せたように思った。

 

 

「だって、君とサイード、ホステルの前でよく夜中までおしゃべりしてるじゃないか。僕はここでレストランをやってるんだ。全部知ってるに決まってるさ」

 

6/10

 

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この記事を書いた人

旅するシンガーソングライター

1994年生まれ/埼玉県出身。 高校生の頃から、ラジオやライブハウスに出演し、シンガーソングライターとして活動。 ​早稲田大学を卒業後、一年のギャップイヤーを経て、2018年4月に広告会社に入社するも、世界一周を決行するべく退職。 現在は、シンガーソングライターや、旅ライターとして活動中。12月からは、ギター1本で世界を旅します!エベレスト等ヒマラヤを二度登山したりと「やらない後悔よりやった後悔」がモットーの旅人。 もっと見る

  uchidamiho2929@gmail.com

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