「悲しい時こそ自分を信じよう」大切な事とは何かを教えてくれた、ローイの話。
こんにちは!
旅するシンガーソングライターの内田美穂(@bleatand)です。
マレーシアのホステルに宿泊にしている際に出会った、インド人の友人の話に励まされたので、今回はその話を是非皆さんにも共有したい。
彼は、マレーシアなどアジア各地にサリー(インドの伝統ドレス)のお店を持つ、ビジネスマン。
名前はローイ。
家族想い、友達想い、そして人との絆をとても大切にする彼は、このホステルの人気者。
インドに住む妻や息子の話を、周りの友人たちにいつも愛おしげに語ってくれる。
その日の朝、ローイは、突然、「Smile please! Big smile!(笑って!にーっこり!)」と、ロッジのソファに腰掛けていた私に声をかけてきた。
その日私は、ちょっとした出来事に、少し悲しい気持ちを抱えていた。
だが、私は悲しいだなんて、一言も言っていない。
彼は私の表情を見て、全てを察したかのように話しかけてきたのだ。
「どうしてわかったの?」と不思議そうな顔をすると、「それは僕らが本当の友達だからさ。君が悲しいとき、君が嬉しいとき、それくらいわかるものさ」と。
その後彼は一旦どこかに行ってしまった。
そしてしばらくすると、記事を書くために机に向かっていた私のパソコンのキーボードの上に、「おっと、ソーリー、落としちゃった」という声とともに、突然袋に入ったポテトチップが降ってきた。
振り返ると、笑顔のローイが立っていた。
もう「このポテチは君の物だ」と。
そこから私たちの会話は始まった。
悲しいときこそ自分を信じよう。
「今朝、どうして悲しそうな顔をしていたんだい?」
私は、その日の朝に、起こった出来事を話した後、
「ローイも悲しくなることがあるの?悲しい時はどうしたらいい?」
と聞いてみた。
まずは自分を信じること。それが一番大切なことだ。
誰かが何を言おうと、君は君。人は人。
まずは自分を信じよう。
悲しい時に、もしもハッピーになりたければ、自分の気持ちを信じよう。
そして、楽しむ気持ちを、自分自身で持とうとすることが大切だ。
とにかく、ネガティブな感情は、脇に置いておくんだ。
今日、実は僕もね、息子や妻を思い出して、恋しくて、寂しくてたまらない気持ちになってしまったんだよ。
でも、そんな時は、自分自身に言い聞かせるんだ。
「僕はハッピーだ」
ってね。
「ローイは、どうやって自分をコントロールするの?」
とってもシンプルなことさ、
悲しいことは考えない。
幸せなことだけを考えるようにするんだ。
君は時々神様に祈ったりする?
「ううん。」
時々、誰かを恋しくて仕方なくなったり、悲しくなった時には、祈ってみるといいよ。
心配ないさ。もし、お祈りの習慣がなければ、5分間、ただじっと目を閉じてごらん。
そして、良いこと、幸せになれることだけを考えるんだ。
「例えば?」
家族の素敵なところ、兄弟の素敵なところ、友達の素敵なところ、なんでもいい。ポジティブなことなら。
5分間、ただ目を閉じてそうしてごらん。
「うん。やってみる。」
とにかく、一番大事なのは、自分を信じること。
悲しいときほど笑うように心がけるんだ。
すると悲しい気持ちは自然とどこかに行ってしまう。
世の中には意地悪な人もいる。だけど、彼らは彼ら、僕は僕。
「ローイは、嫌いな人っていたりする?」
いないね。
というのも、もし、嫌いになりそうな人がいたら、僕はいつでも距離を置くようにしているから。
僕は、誰かに対して、「君のことは嫌いなんだ」という気持ちを見せたくないからね。
もし、僕が誰かを嫌いになってしまったら、それは彼らのせいではない。僕のせいだ。
だから、彼らと一緒にいて、「僕は君のことが嫌いだ」という気持ちを、本人に見せたくないんだ。
それからもう一つ。
本当の絆は、お金でも顔でもない。心と心の繋がりだよ。
僕は、君のことを友達としてとっても好きだ。だけど、それは見た目だとか、スキルだとか、地位だとか、持っているものだとか、そういうことじゃないんだ。僕は君の心や考え方が、好きなんだよ。
それは家族でも友達でも恋人でも同じだ。
僕は、妻のことを心から愛している。彼女の心が大好きなんだ。
そして彼女も僕のことを愛してくれている。
僕らの絆はとっても深いんだ。
例えば、僕はこうして彼女とは他の国にいて、毎日色んな友達と出会うわけだけど、彼女は一度足りとも、僕を疑ったことはない。それは、僕を信用してくれているからだ。信用は、絆を築く上で一番大切なものだよ。
「ローイは誰かを疑ったりしてしまうことはないの?いつも誰のことでも信用しているの?」
いいや、そんなことはない。
誰は、よく人のことを見て、この人は信用できるかどうか、きちんと判断しているよ。
そして、本当の友達なら、もし疑うようなことがあっても、直接それをクリアにできるはずなんだ。
「君、〇〇したかい?僕は君のことをちょっと疑ってしまっているんだ」って面と向かって確認すればいいだけの話だ。
「ローイは、どうやって今日話してくれたような考えをするようになったの?」
僕は、中学、高校、大学と、良い友達に囲まれていた。きっとそれが大きいと思う。
だけど、社会に出てから、色んな人と出会い、世の中には意地悪な事をする人たちもたくさんいるんだって気づいたんだ。
そこで僕は思った。
「彼らは意地悪な事をするけれど、僕は僕だ。たとえ酷いことをされても、僕はそういうことは嫌いだから、仕返ししたり、他の誰かにすることもしない。僕は僕なんだから。意地悪な人たちに出会っても、僕は僕らしく優しい心を保ちたい」
ってね。
それが、今の僕を作っているのかもね。
大丈夫、君は旅をしているんだから、この先色んな人と会う。
そうするうちに、だんだん色々なことをわかっていくよ。
僕は、君が笑っていると、それだけで嬉しい。
友達の笑顔は、僕に元気をくれるんだ。
だから、僕は、みんなをハッピーにしたいんだ。
「ローイ!この話、私みんなにもシェアしたい。ローイのこと、ブログに書いていい?」
「ハハハ!君は僕のことを有名人にしたいのかい?もちろんさ。」
と冗談めかして言った後、こう付け加えた。
「だけどその代わり一つ約束がある。」
「なーに?」
「ずっとその笑顔を絶やさないでいて欲しいんだ」
私の顔からは、もうさっきまでの悲しげな表情は消えていた。
そして心がすっと軽くなっているのを感じた。
私は満面の笑みでニッと笑うと、
「ありがとう」
と彼にお礼を言った。
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