ついに来たネパール!新たな出会いの幕開け
ついに降り立ったカトマンズ!
中央アジアは初めての私にとって、ネパールは興奮が止まらない。
もともとネパールに行こうと決めたのも、
ヒマラヤを登ろうと決めたのも、
最初からこれと言った理由があったわけじゃない。
たまたま本屋で目に留まった「地球の歩き方」がきっかけで、
後に私にとって特別な国になった。
手に取って開くと、目に映ったのは、
赤茶色の煉瓦でできたネパール様式の古い寺院と、中世の街並み。
行ったこともないのにどこか懐かしくて、
異世界に迷い込めそうな雰囲気に、一瞬で惹きこまれた。
街ごと現在にタイムリープさせられてしまったかのような景色。
行ってみたくならないわけがなかった。
そうやって直感だけで
ネパール行きもヒマラヤ登山も決めた。
それが大成功で、
今回のネパール旅は、最高の経験になった。
直感を信じるって
すごく大事だなって思う。
何かを始めるのに、
誰かを言葉で説得できるような理由はいらない。
やりたいって心で思ったことに
ただ体は従えばいい。
「やるべき」
っていう義務感なんかより、
「やりたい」
っていうわくわくを大切にしたい。
そうして降り立った、
赤いレンガの素朴なカトマンズ空港は、
これまで降り立ったどんな空港よりも愛着が湧いた。
カトマンズは、標高1400mに位置するネパールの首都だ。
空港に着いた瞬間から、
既に1400mに立っていることになる。
それだけでも感動してしまう。
もちろん、
滑走路からは街並みも、ヒマラヤの山々もまだ見えない。
それでも飛行機を降りた瞬間、
ネパールの空気を思いっきり吸いたくて、深呼吸してしまった。
そんなネパールで最初に話をしたのはこの男性、Suresh。
入国手続きを終わらせ空港を出るや否や話しかけてきたのだ。
後にとってもお世話になるとは知らず、警戒心むき出しで無視してしまった。
あのときはごめんなさい(笑)
でも初めての中央アジアの空港で、いきなり話しかけられたのだから無理もない。
むしろ女一人旅なので、それくらいの警戒心は持っておいた方がいい。
カトマンズにあるツアー会社で働いている彼。
だんだん話を聞いているうちに、悪い人じゃないなって思えてきて。
ちょうどヒマラヤに一緒に登ってくれるポーターを探していたので、
彼のオフィスでポーターを斡旋してもらうことにした。
オフィスにつくと、地図を広げて、アンナプルナベースキャンプまでのルートを一緒に決めた。
費用や日数、寄りたい場所など
あたしの要望をできるだけ叶えてくれた。
これから1週間二人きりで登山することになるポーターも、
私を心配してSureshの弟を選んでくれた。
一通り決めるべきことを決め、Sureshと夕食の約束をし、
彼の仕事が終わるまでの間、一人で街歩きすることに。
首都カトマンズの中心地タメル。
観光客や地元の人たちでにぎわっているのにも関わらず、
素朴な静けさがある。
東南アジアや東アジアと比較してしまうせいか、
首都といえば騒々しさを想像してしまう。
その「首都なのに!」
というギャップこそが、ここカトマンズの第一印象だった。
ここは本当に独特の首都だ。
広いタメル地区全体には、
カラフルな旗、「カルチョ」が張り巡らされている。
中心地から10分ほど歩けば、少しだけ大きな道に出る。
バイクはすれすれに行きかい、
危うくぶつかるところだ。
現地の人は、
「渡り始めればバイクの方が止まるはず」
と思っているのか、堂々と道を渡っていく。
「車が来ないタイミングを待つ」
という日本人の感覚を間隔では、いつまでたっても渡れないだろう。
しばらくタメルを歩いていると、
楽器を弾きながら歌っている男性がいた。
サーランギ
というネパールの伝統楽器だ。
この楽器、彼が手作りしたんだって!
中国の二胡に近いような、
日本の三味線を思わせるような、懐かしい音色がする。
「レッサンピーリーリー」という
ネパール人なら誰もが知っている曲を歌ってくれた。
ほんとにいい曲。
カトマンズの素朴などこか懐かしい町並みに、よく似合う曲だ。
実はシンガーソングライターもしていて、音楽が大好きな私。
彼の奏でるサーラーンギの音色を聴いているうちに、
どうしてもこの楽器が欲しくなってしまった。
すると、それを察したのか、「譲ってやってもいい」と言い出す彼。
迷う間も無く6000円で売ってもらった。
高いのか安いのかわからない。
けどここでしか買えなそうな買い物ができたので、大満足。
そんなに気に入ってくれたのなら、と、張替用の弦とワックスもくれた。
「毎日ここで弾いてるから、いつでも来いよ!教えてやる。うまくなれよ」
って。おじさんありがとう。
そうこうしてるうちに、Sureshとの約束の時間に。
まずは一緒に登山装備を買いに出かけた。
カトマンズには、
「電柱と同じくらい」
と言っても過言ではないくらい、登山用品店が並んでいる。
売っている物のほとんどが、ノースフェイスやオスプレイ
ジャックウォルスキンなどのコピー品。
それでもなかなかのクオリティ。
マウンテンパーカーなどに詳しい人でない限り、コピーだとは気付かないだろう。
もちろん日本で買える本物の方が物はいいけれど、
メイドインネパールも十分普通に登山で使うことができる。
値段は言い値のため、物やこちらの交渉術、相手によってピンキリだが、
日本の相場の2~10分の1程度。
私はダウンとトレッキングパンツ、マウンテンパーカー、
フリース、キャップ、手袋をカトマンズで買った。
全部で日本円にして2万円もしなかった。
日本で揃えたら、5万か6万はしたんじゃないかな。
道具を買ったあとは、
いよいよお待ちかねの夕食!
ネパールに来て初めての食事だ。
Sureshはネパールのソウルフード
「ダルバート」の、地元で大人気のお店に連れて行ってくれた。
ダルバートは、
豆のスープと、
カレー味のチキンやマトンのスープ、
ごはん、色んな種類の野菜の漬物、
そしてヨーグルトが乗ったプレート料理のことを言う。
ネパール人は、毎日一日に2食もダルバートを食べるそうだ。
飽きないのかな。
日本でいうところの、味噌汁とご飯みたいな感じなんだろう。
初めて食べたネパール料理、
辛い物には弱くないはずだけど、
結構辛い。。。
どれを食べてもスパイスが効いている。
Sureshは「辛くないよ。ちょっとだけ」って言っていたけど(笑)
でもすっごくおいしかった。
豆のスープと、チキンのスープを一緒にご飯にかけて食べたときの
マイルドな豆カレーのような味はくせになる。
そうそう、
ダルバートの前に、ビールも飲んだ。
この時飲んだのは、三大ネパールビール、
「ゴルカ」「エベレスト」「シェルパ」 の一つ、ゴルカ。
ビール大好きのあたし。
初日から現地のビールが飲めて最高だ。
ちょっと苦味が強めで、しっかりした味。
ネパールでは、食事しながらお酒を飲むという感覚はあまりないらしい。
先にお酒を飲んで、食事をするのが普通なんだって。
へえー。
ネパールに来て最初に知ったちょっとした文化の違い。
彼はこのビールの名前にもなっている町、「ゴルカ」出身。
田舎に住んでいる両親のために、今はカトマンズで親戚と一緒に、
毎日夜遅くまで働いて、仕送りをしているんだって。
もうすぐ自分の会社も立ち上げるそう。
自分のためにも、家族のためにも、ビジネスで成功したいんだって話してくれた。
食事の間、彼の生い立ちからネパールのこと、
彼の生まれたまちのこと、山のこと、いろんな話をしてくれた。
Sureshには彼女がいたらしいけど、
彼が2週間、ポーターとして登山をしている間に、
その彼女が他の人と結婚してしまっていたらしいこととか。
そんなびっくり話も笑いながらしてくれた。色々あるんだなあ。
実は彼、23歳らしい。
もっと大人だと思ってたけど、なんと同い年!
同じ23歳でも私はこのとき、ギャップイヤー中。
好きで自分で決めたことだけど、彼の話を聞いたときは少し考えさせらた。
自分のためだけに自分の時間とお金を使っている私。
誰かのために自分の時間とお金を使っているSuresh。
私はまだ社会にも出ていないけど、もうすぐ自分の会社をもつSuresh。
どっちがえらいとかそういうのはたぶんない。
私は私なりに、彼は彼なりに、
自分の行きたい道を進んでいるだけ。
ただ、もし私がSureshと同じ環境で育っていたら、
今と同じように、ギャップイヤーをしていたかなーっと考えると、
多分していない。
当たり前だけど、
自分の「やりたい」とか「好き」って気持ちは、
自分一人で作ってきたんじゃなくて、
育った環境とか、付き合う人とかにすごく左右されてるんだなあ。
違う場所で生まれて、違う人と出会ってたら、
全く違う自分になっていたかもしれない。
だからこそ、
って接続詞が合っているかわからないけど、
今ある自分の気持ちは大切にしたいし、
その気持ちのままに生きていたい。
それと、今、あんまりできてないけど、
一つ一つの出会いに感謝しなくちゃなーって思う。
人との出会いもそうだけど、
いい出来事との出会いとか、
悪い出来事との出会いとか、場所や景色もそうだし、
経験したこととにかく全部に。
ダルバートの後は、
シーシャバーに連れて行ってもらった。
バンドが大音量で生演奏をする中、
シーシャという謎の管から何かをぶくぶく吸って煙を吐く。
日本でもシーシャは行ったことがないから、
連れて行ってもらう前はすごくわくわくだった。
いざ吸ってみると、、、、
なんだろ、むせるだけであんまりおいしさは分からない笑。
正直ミントのにおいがする水蒸気を吸ってるだけだ。
感動する準備をしてた分、あれっという感じだった。
ただ、ネパールさんに失礼かもしれないけど、
バンドの生演奏を聴きながら、シーシャを楽しめる場所が、
ネパールにあることには率直に驚いた。
今まで行ったどの途上国よりも、
初日のカトマンズは素朴な印象だったからだ。
ナイトライフなんてないだろうまでは思ってなくとも、意外な印象は受けた。
自分の想像なんてハズレばっかり。
やってみたら、違ってることってたくさん。
というよりやる前に完璧に想像できることなんてまずない。
次回は、カトマンズの中心、タメルぐるっと街歩きするよん。
読んでくれてありがとうございます!よかったら
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