初めてのインド!! – 旅するシンガーソングライター|内田美穂
旅するシンガーソングライター

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初めてのインド!!

インドの最初の印象は

「思ってたよりもヤバくない」

だった。

 

 

それはきっと、私が、

 

カンボジアやタイなどの、東南アジアを旅して来たばかりで、ある程度耐性ついていること、

過去に二度もネパールに行ったことがあること、

 

などが影響しているのかも知れない。

 

もしくは、

 

「インドはまーじでやばいとこ!カオス!汚い危険!アジアのラスボス!まじで注意しろ!!」

 

と自分に必要以上に言い聞かせていたことや、人からも散々耳に胼胝ができるくらい言われてきたことが原因かも知れない。

 

***

 

空港に降り立った私は、まず、マレーシアリンギットをインドルピーに両替するため、

両替のキオスクへ向かう。

 

 

「ハロー!

ねえ、私、ここにホステルとってるんだけど、空港からここまで一番安く行く方法って何?」

 

私は、中のスタッフに、あらかじめスクショしておいた、地図を見せて言った。

 

「乗合いタクシーかな」

 

「いくらで行ける?」

 

「だいたい100から200ルピー(150から350円)くらいだと思う」

 

これは、コルカタ空港のベンチに座っていた、一般のインド人男性に聞いた価格と同じだった。

実は、私、インドで騙されたりぼったくられたりしないよう、コルカタの空港で飛行機を待っていたインド人男性に、

バラナシ空港から私のホステルまで、いくらで行けるかあらかじめ聞いておいたのだった。

 

その彼と、ここのスタッフの彼が言っていることが一致したので、これで相場価格に大きな間違いはないだろう。

 

「オッケー。じゃあ、20マレーシアンリンギット(500円程度)をインドルピーに変えようかな。手数料とか引いていくらになる?」

 

私は、とりあえず、ホステルに辿り着くのに十分な分だけ両替しようとした。

だって、空港で両替するとめっちゃ手数料とか税金取られるの知ってるから。

 

あとは、街で変えたほうが得だ。

 

「400ルピーだね。」

 

「ん?400?安くない?何でそんな金額が引かれるの?」

 

私は思わず二度聞した。

 

そしてここはインド、

空港とは言え、一応、圧力をかけておかないと、ぼったくられるかもしれん。。。

 

私は今バラナシについたばかりだ。

何も知らないからこそ、舐められないよう少し強めに確認する。

 

「税金と、手数料が引かれて400ルピーだね」

 

20パーセントも取られるんか。マジ高えな!

 

と思いつつ

 

「ちゃんとレシート出してくれる?」

 

と言う私。

 

「もちろん。ここは空港だから、レートが悪いのはしょうがないよ。街で両替すればもっと安いよ」

 

「おっけーありがとう」

 

と言って、両替してもらった。

 

 

結構強めな口調で話すようにしていたけれど、

 

本当は、心の中で思っていたことは、

 

 

「意外とちゃんとしてるやん、、、インド」

 

と言うこと。

 

もっと、どこでもかしこでも、ぼったくられるもんなのかと思ってた。

 

 

だが、その印象は、一歩空港の外に出た途端、覆されることになるのだが、、、

 

 

キオスクのお兄さんにお礼を言って、

空港の扉を出た瞬間、、、

 

 

「タクシー!!!タクシー!!!!」

 

のガミガミとした大声が、右から左から前から飛んでくる。

 

 

声の正体は、空港から出てくる観光客を、まるで餌食だと言うように待ち構えていた、

インド人タクシードライバーたちだ。

 

もし、言葉に姿形があったとしたら、

私はその銃弾を身体中に喰らい、

2秒のうちに蜂の巣のように穴だらけになって死んでいただろう。

 

 

彼らの食いつきっぷりと言ったら、

ここは、人間の世界ではなく、

動物の国なのではないか、

 

 

と錯覚するほどだった。

 

もし彼らが、私を人間だと思って扱ってくれていたら、

こんな態度はないだろうと思うほどの失礼な態度だ。

 

まあ、ここはインド。

彼らにその意識はないのかもしれないが、もし、

仮にもし、彼らが日本で同じことをしたら、

本当にマジでヤバいやつ。

 

だと思う。

 

 

私は、とりあえず、

「タクシー!!タクシー!!」

とガミガミと叫びながら私を取り囲む彼らに向かって、

 

「How much? バラナシジャンクション!! 」

 

と叫び返した。

 

すると彼らは、

 

「700!!!」

「800!!!」

 

と色々な値段を叫んでくる。

 

さっき、両替のお兄さんに聞いた額では100から200と言っていた。

700なんてありえないだろ!!このやろう。

 

てか、マジで、とりあえずさ、まず一旦落ち着こうよ!!!!

叫ぶのやめてくれ!!!!!

本当にうるさい!!!

この灼熱の気温の中で、そうガミガミ叫ばないでほしい。

 

 

そう頭の中で思いながら、

 

「700???ノー!!!本気で言ってんの?

100が相場なの知ってるから!!ほらあっち行って!!」

 

と言いながら、私は彼らを追い払おうとする。

 

すると彼らも負けじと、

 

「100なんてありえないさ!!

誰も100ルピーじゃ連れて行ってくれないよ!!

400でいい!!付いて来い!!!」

 

と無理矢理にでも自分のリキシャーに連れて行こうと私の前に立って、とうせんぼするよう道を阻む。

 

「いや無理!!!ノーノーノー」

 

そんなやりとりをしていると、

 

空港の警備員さんが私に声をかけてくれる。

 

「ここでタクシーを拾うな。奴らは最悪なぼったくりだ。

もう少し歩いたタクシープールまで行きなさい。

そこならちゃんとしたタクシーを拾える」

 

私は、お礼を言い、

 

私にまとわりついてくる、ぼったくり達を、無視して歩き出した。

 

しかし、彼らのしつこさは、

日本で育った私たちからしたら、

 

ほんとなんなの??

 

と思うほどだ。

 

 

 

早歩きで歩く私を、彼らも早歩きをしながら私を取り囲み、

 

「400!300!!300でいいぞ!!!こい!!乗れ!!!!」

 

と必死に私に向かって、超至近距離から叫び続ける。

 

 

そんな大声で叫ばなくたって聞こえてるわ!!!

 

「ノーノーノーノー」

 

半ば呆れ顔で、しかし叫ぶように、彼らを振り切るようにタクシープールへと向かう。

 

 

例えるなら、流れ弾の雨を喰らいながら

「うおおおおおおおお!!!!!!」

と雄たけびをあげ、

纏った謎のオーラのバリアで、それを跳ね返そうとする、

戦闘シーンのようだったと思う。

 

 

いや、流石にそれはない。

 

でも、気持ち的にはそんな感じだった。

 

 

すると、そこに、

一人のインド人男性が

 

「How can I help you?」

 

と話しかけてくる。

 

このおっちゃんは、少なくとも、私に向かって

至近距離で吠えてくるような人じゃない。

 

それだけで、この時の私には、この男性がとてつもなくジェントルマンに思えた。

 

 

だって、今の私を取り囲むのは、至近距離で吠えまくるしつこいドライバー達なのだから。

 

 

私は、

 

「あなたはタクシードライバー?」

 

と彼に尋ねた。

 

「そうだとも。」

 

「バラナシジャンクションまでいくら?」

 

「200ルピーだ」

 

きたああああ!!!

 

ほれ、このおっちゃんは、正規化価格範囲内だぞ!!!!

 

私は、このおっちゃんとのやり取りの間にも、

私を取り囲むようにしている、

ぼったくりドライバー達に、

目で、

 

「ほれみろ」

 

と言う合図をして、その正規価格のおじさんについて行った。

 

彼らは、せっかくの獲物を逃し、がっかりした様子だった。

 

7倍もの値段でぼったくろうとするからそうなるんだ。

自業自得だ。

 

 

どうやらそのおっちゃんは、シェアタクシーのドライバーらしい。

 

私は彼の車に案内されると、

 

「他のお客さんを捕まえるまで少し車内で待っていてね。

外にお客さんを探しに行ってくる。」

 

と優しく言われ、車の中に取り残された。

 

 

だが、ここは灼熱のインド。

気温43度だ。

 

車の窓こそ開けておいてくれたものの、

車内はガチでめちゃくちゃ暑い。

 

サウナみたい。

 

とかじゃなくて、

 

 

もう、もはやサウナ。

本当にサウナ。

 

東南アジアで暑さには慣れていたつもりだったけれど、

それとは比べものにならない暑さだ。

 

車の中から、おっちゃんの様子を見ていると、

決して空港から出てきた人たちを

無理に乗せようとするでもなく、

 

「シェアタクシーだよ!!バラナシジャンクションの方へ行く人は乗せていくよ!」

 

と、声を出し、客の方から彼に話しかけてくるのを待っていた。

 

 

それを見て、

 

きっとこのおじさんなら、まあ大丈夫だろうと、少し安心したのだった。

 

10分ほど暑い車内で待っていると、

お客が一人現れる。

 

そして更に10分ほど待つと、あと2人乗せ、

お客が4人になったところで、タクシーは空港を出発した。

 

 

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この記事を書いた人

旅するシンガーソングライター

1994年生まれ/埼玉県出身。 高校生の頃から、ラジオやライブハウスに出演し、シンガーソングライターとして活動。 ​早稲田大学を卒業後、一年のギャップイヤーを経て、2018年4月に広告会社に入社するも、世界一周を決行するべく退職。 現在は、ギター弾き語りで旅費を稼ぎながら、世界一周中!エベレスト等ヒマラヤを二度登山したりと「やらない後悔よりやった後悔」がモットーの旅人。 もっと見る

  uchidamiho2929@gmail.com

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