ムーン
「ミホ！ミホ！ミホ！」
今朝も夢の中で、私を起こす声がする。
めちゃくちゃ眠い目を擦り、目を開けると、ベッドの横にムーンが立っていた。
どうやら、呼ばれていたのは夢の中ではなく、現実世界でのようだった。
「ミホ！お寺で無料フード食べれるの！朝だけしか配ってないから起きて！！」
そう言うムーンを横目で見ながら、正直もう少し寝ていたい私。
無料でご飯を食べれるのは確かにでかいけど、、、、
「ごめん、ムーン、眠すぎるから、一人で行っていいよ、、、」
と言って、私はもう一度眠りについた。
午前10時頃、
やっと起きてきた私を見つけたムーンは、
もう一度、私をお寺に誘ってくれた。
「ミホ！まだご飯無料で食べれるかもしれないから、行ってみよ！
どうしてもミホに食べてみてほしいの！
それに、ブログを書いてるでしょ？
きっといいネタになると思って！」
そうして私たちは、ホステルから徒歩5分ほどの場所にある、小さなインド系のお寺に向かった。
スカーフを巻いていないと、中には入れないので、貸し出しのスカーフを入り口で１つ取る。
お寺の中に入ると、幸いなことに、まだ、ご飯を配ってるみたいだ！
ラッキー！
中では、数人が、チャパティの生地をこね、
しかもその場で焼いていた。
その様子を覗いていると、
「おいで、トライトライ！一緒にこねよう！」
と誘われる笑
みんな、ボランティアでここでご飯を作っているのだと！
とりあえず、まずはご飯をいただこう！
一口食べてみると。。。
あ、結構美味しい！
ついてるお漬物がめっちゃしょっぱくて辛かったけど
私はこういうエスニック？な味が結構好き。
チャーハンみたいなご飯もスパイスが聞いていて美味しい。
そんな私に、ムーンは
「ヨーグルトも食べてみて！」
と勧めてくる。
私は、それを一口食べてみた。
すると、
うげ！！！
なにこれ！！
やばいめっちゃしょっぱい、、、！
ヨーグルトなんだから、
甘いと思って食べたのに、
めっちゃしょっぱいの笑
このヨーグルトだけは、顔をしかめながら食べた笑
一番おいしかったのは、チャイティかな！
さて、インドのお寺で遅い朝食を食べた後、
その足で私たちは、今度は中華寺へと向かう。
食べた後に、また食べに行くのだ笑。
正直まだ、全然食欲がわかない。
バスに乗って20分、そのお寺に着くと、本堂とは場所とは別に、奥に大きな食堂のような場所があった。
お昼までしか食べ物は配っていないと聞いていたけれど、
まだまだたくさんの人がご飯を食べていた。
私は、まだお腹がいっぱい。
普通の量をもらったら絶対に食べきれない。
そう思って、スタッフの人たちに
「少しでいいよ」
と言いいながら食べ物をもらった。
私は席について、自分のもらったご飯を食べようとした。
が、ムーンは「ちょっと待ってて」
と言って席を立ち、どこかへ行ってしまう。
数分後に帰ってきたムーンを見て、私は愕然とした。
だって、彼女は、バイキング形式のおかずが並んだテーブルから、大量に料理を持ってやって来たのだ笑
「食べて！ほら！食べて！せっかくだから色んな種類食べて欲しくてね！」
と彼女はニコニコ笑顔だ。
どうやったら、その笑顔に
「私、お腹がいっぱいなの」
なんて本音を言えるだろうか。。
「あ、、、、ありがとう、、、、、ムーン」
とにかくムーンは、私がギターを失くし、
お金がないことを知っていたので、少しでも私を助けたかったようだ。
それと、ブログを書いていることも知っているので、
そのネタ作りになればと思ってくれたそう。
どれだけムーンが優しくて、世話焼きな性格かがわかるだろう。
05/05
前の記事：ギターが、帰ってこない。。
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