プノンペンからバンコクへ。バス旅16時間
朝5時半。
まだ誰も起きていない中、こっそり支度を済ませ、ホステルの外へ出ると、なんと、あの彼がお別れを言うために外で待っていてくれた。
こんなスーパー朝早いのに、わざわざ起きてきてくれるなんて。。。
しかもバス停までトゥクトゥクで10分、一緒に付いてきてくれたのだ!
しかも、僕がトゥクトゥク代を払うよ!
と言ってくれた。
流石に私の用なのに、トゥクトゥク代まで出してもらうのは申し訳ないので、自分で出したけど。
でもとっても気前のいい優しい人だったなあ。
6時前にバス停に着くと、もうバスは来ていた。
荷物を入れて、出発だ。
彼にお礼とお別れを言って、手を振る。
またきっと、中国で会おうね!
バスは、豪華ではないけれど、冷房付きの小ぎれいなバスだった。
まあ、このバスは、観光客が移動するためのものというより、地元の人が使うバスのようで、
周りを見渡すと、全員カンボジア人だらけだったのだけど。
まあ私にとっては、その方が面白いからまあオッケー。
だけど問題がひとつ。
それは、私がギターとリュックを持ってることと、
隣のおばさんもリュックと小さいスーツケースを持っているせいで、
これで長時間バスに乗っていないといけないと言うこと。
めっちゃ狭い!!!!!
足動かすスペースもない。
これで10時間以上座ってなくちゃいけないのか。
バスは出発すると、ひたすら、何にもない道を行く。
グーグルマップで確認すると、この道が唯一、目立つ大きな道なのだけど、それでもこんな感じなんだよね。
日本では、高速道路とかが、同じ大きさの道として表示されていたので、相当カンボジアって、あんまり道がまだちゃんとしていないんだろうなあ。と言う感じがした。
途中、何度かトイレ休憩があり、
卵を串に刺して焼いて、中身が爆発しかけているものや(どうしてこうなった)
カップ麺、
ポテチ
ペットボトルのジュースなども売っていた。
トイレは言うまでもなく、あまり綺麗なものではない。
この桶に水を汲んで流すのだけど、正直触りたくない。
トイレ休憩を終え、しばらく走ると、また休憩がある。
2回目のトイレ休憩は、お昼休憩を兼ねていた。
たくさん並んだ鍋の中から、指差しで料理を注文!
ここはなんと言っても、英語なんて全く通じない。
How much?
も
What’s this
でさえも通じないの!
「What’s this?」
と聞いても、
「ニャンニャンクニャン」
とやたらとニャの多い、クメール語での返事が返ってくるだけだった。
一ミリも理解できんわ。
仕方ないので、一番美味しそうだった、この料理を指を指して注文。
味は、、、
お、美味しい!
煮卵と、豚肉か何かを甘辛い醤油で似た何か
と言う感じ!
周りの人たちは、出された氷に夜間の水を注いで飲んでいたけれど、氷は怖いので手をつけなかった。
氷ってやばいって言うじゃん?
これでお腹壊したらたまったもんじゃない。
そこからもうしばらく行くと、タイとカンボジアの国境にたどり着く。
この時すでに、出発から11時間。
バスチケットを売ってくれたあのおばさん、
「12時間でバンコクまで着く」
って言ったじゃんか!!!
とりあえず、カンボジアで出国手続きをし、タイで入国手続きを済ませ、国境を越えると、今度はこのバンに乗り換えだ。
実はこのバン、wi-fi完備!
問題は、座席と座席の距離が近く、狭いことだけ。
タイに入ってから車を走らせると、カンボジアとの違いに驚き。
GDPの違いとでも言うんだろうか。
まず、道路がちゃんと整備されてるから、車の走るスピードも大違い!
それに、カンボジアにセブンイレブンはないけど、タイに入った瞬間セブンイレブンがある。
しかも超綺麗な。
セブンイレブンでの20分ほどの休憩で、私は肉まんを買った。
休憩後、バスはそのまま走り続け、プノンペン出発から16時間経ったところで、ようやくバンコクに到着。
バンを降りた瞬間。
「帰ってきたー!!!!!」
と謎にホーム感を感じる。
それは、単に1ヶ月滞在していたからと言うことではない。
バンコクでは、バンがついたからといってカンボジアみたいに、トゥクトゥクが餌を待ち構えていた野生動物のように寄って来ることもないし、勝手に私の荷物を掴んで自分のトゥクトゥクに乗せ出すこともない。
カンボジアから帰ってくると、バンコクがハイパー栄えた街に思える。
日本からタイに来た時は、やっぱり東南アジアだなああ。
と思ったけれど、カンボジアからバンコクに帰ってくると、うわめっちゃ綺麗!って思うのだから不思議。
もう16時間狭い車に閉じ込められていたせいで、身体中が痛い。
とにかくホステルへ向かうため、アプリでトゥクトゥクを予約する。
無事ホステルまで送ってもらい、お金を払おうとすると、小銭が足りなかった私。
お財布をもぞもぞしていると、
「いいよいいよそれくらい」
と言われておまけしてもらった。
カンボジアとは大違いだ。
カンボジアにいる間、4人の旅人が、「僕は、私は、歩きスマホをしている時に、後ろからきたバイクに盗られた」
と言っていた。
私がカンボジアにいた1週間で、4人ものスマホスリの被害者に会ったのだから相当だ。
それに、バイクの運転も粗いので、いつ轢かれるかわからない。
ついてくる強引なトゥクトゥクにもストレスを感じていた。
最初バンコクに来た時は、バイクの多さに驚いたけれど、カンボジアから帰ってきた今、タイのバイクの運転は相当穏やかに感じる。
道を渡ろうとすると避けてくれる人、わざわざ止まってお先にどうぞ、としてくれるドライバーがたくさんいる。
そして、そんな時、大抵が笑顔だ。
知らないおじさんが、話しかけてくれて、何かを売りつけるでもトゥクトゥクに乗れと勧誘するでもなく、ただ単に道を教えてくれたりする。
道ゆく人にバナナをもらったこともあった。
カンボジア人全員がそうだとか、だからカンボジアは悪いとかが言いたいのではないし、人それぞれ感じ方は違うはずだが、私はカンボジアとタイの違いをはっきり感じた。
カンボジアにいる時は、結構気を張りながら歩いていたのだけれど、バンコクではそれがない分、リラックスできることも、カンボジアから帰ってきた私にとっては、ホームを感じるのだった。
カンボジアに向かう前、バンコクで1週間ほど泊まっていた、とっても居心地の良かった同じホステルにまた戻ってきた私。
ホステルに入り、チェックインをしようとすると、受付のおばちゃんがいきなり
「ねえ!あんた!チェックインは後でいいから、今通った押し車の屋台!あれ、おいしい麺料理だよ!絶対食べた方がいいよ!しかもあのおじさん、ムエタイの元全国チャンピオンで、有名人なんだよ!!」
とニコニコ教えてくれた。
夜遅かったこともあり、買わなかったけれど、教えてくれてありがとう。
1週間のカンボジアから帰ってきた私は、ほっこりした。
タイはやっぱり、微笑みの国だ。
2019/4/6
前の記事:カンボジアのローカル市場がカオスすぎた件
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