マレーシア最後の路上ライブ!社長軍団!〜不運は幸運のもと〜 – 旅するシンガーソングライター|内田美穂
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マレーシア最後の路上ライブ!社長軍団!〜不運は幸運のもと〜

今日はバッセムの旅立ちの日。

ずっと一緒に同じホテルに滞在して、ゲームも一緒にしたり、毎日冗談を言ったりしていた私たち。

 

そんな彼とも今日でお別れだ。

 

いつも通り、ムハンマドのレストランでご飯を食べた後、私はバッセムをバスターミナルまで送りに行く約束をした。

 

実はこの日、ムハンマドのレストランは、いつも以上にホステルの友人達で賑わっていて。。。

 

いつも5RMで食事させてもらっている私。

 

他の人とおんなじ物を食べているのに、他の人たちの前で5RMだけ払うのは、申し訳なかったので、

「お金は後で払いに来させて」

とこっそり耳打ちして帰った。

 

 

バッセムをバス停に見送りに行くと、彼はいつものように、お調子者で、バスの窓に唇をくっつけて、ぶちゅーっとキスしていた笑笑

そんな彼に、手でハートの形を作って見せ、私も思いっきりふざけた顔と仕草で投げキッスを何度もした。

 

それが私とバッセムのバイバイだった。

 

 

 

 

さて、今日は、色々あって、、、

というかほんとに大ピンチがあって、

路上ライブに出かけるのが、遅くなってしまった私。

 

なんとね、インドへの飛行機とったはいいけど、ビザ取り忘れてたんですよw

 

これ、インドの空港まで行ったはいいけど、ビザ取ってなかったら、日本に帰されるやつw

私の旅が終わるww

 

で、しかも、インド取れる期限余裕で過ぎててですねw

 

もう慌てたのなんの。

 

で、ダメ元で、オンラインでインドのビザを申請してたわけですよ。

 

その申請の最中にも色々ハプニングがありましてですね、、、、

 

まあ詳しくは、前回のこの記事で。

インドビザ取り忘れとるやん。私、インド入国できないじゃん。。。

  

 

まあそんなこんなで、色々ハプニングがあって、この日は路上ライブに出かけるのが遅くなってしまった私。

 

正直、

「あ〜、せっかく最後の路上ライブなのに、、、めっちゃ時間短くなったあああ」

 

とちょっとだけ萎える。

 

一瞬、

「今日はもう遅いし、行くのやめようかなあ」

 

とも考えたのだけど、

 

「まあいっか、しょうがない。

短時間でも歌いに行くぞ!

昨日、アロー通りのバスカー達と、また会えたら一緒に歌おうって約束したし!」

 

と気を取り直し、2、30分歩いていつものようにアロー通りに向かった。

 

でもね、そんな萎え萎えの気持ちでスタートしたこの日の路上ライブは、なんと想像以上のラッキーが降り注ぐことになるのだった。

 

 

いつものように、屋台の並ぶアロー通りで、しばらく歌を歌っていた私。

 

右側の人混みのから、日本人らしそうな男性が、こちらの方へ歩いてくるのが見えた。

身なり、服装からして、なんだかとってもお金持ちそう、、、

 

というより、なんか放ってるオーラが、周りの人たちと一味違うのだ。

 

「この人は絶対ビッグな人だろう、、、」

と一瞬で気づかれるような何かのオーラを放っている彼。

 

すると彼の方も、私に気がついたらしく、

 

「おい、日本からだって!日本人が歌ってるぞ!」

というように、後ろを振り返って、何やら仲間を呼ぶ仕草をする。

 

と、その男性は、財布からさっとお金を出して、割と大きな額を私のギターケースにチップとして入れてくれた。

 

私は、ギターを弾きながら、

「ありがとうございます」

と言った。

 

私は、マレーシアに限らず、誰かがチップを入れてくれた時は、歌っている間だとしても、相手が日本人か外国人かに関わらず、ギターを弾く手は止めず、毎回「ありがとう」と言っている。

 

すると、彼の後から、6人の日本人達が現れた。

この御一行が私の前に現れた時、

私は思わず

 

「日本人ですよね?ご旅行ですか?」

 

と、ギターを弾く手も歌も止めて聞いてしまった。

 

だって、彼らが全員、

なんだかビッグなオーラを発していたから。

 

私は、彼らが一体何者なのかが気になったのだ。

 

「うーん、まあ旅行といえば旅行かな。慰労会のようなもの」

と言う彼ら。

 

彼らは私に、

「あなたは何してるの?」

と質問を返す。

 

「ギター弾き語りで、路上で歌って、旅費を稼ぎながら世界一周してます。」

 

「学生さん?」

 

「いや、卒業して、社会人になったんですけど、世界一周したくて会社辞めました笑」

 

すると、

 

「若い力が世界を目指していて、こちらも嬉しくなるよ」

「こうやって、若い世代が、世界に向けて旅を続けている事に感動だね!」

「こうやって、若い力であつく生きてくこと、本当に応援したくなるね」

 

と口々に言う彼ら。

 

私はその言葉を聞いて思った。

 

「この人たちは、只者ではない」

 

と。

 

 

だって、普通の日本人は、こう言うことを言わないから。

 

私、路上で歌を歌いながら、毎日毎日、何人もの日本人と出会ってきた。

 

みんな

「すごいですね。」

「頑張ってください」

「次はどこの国ですか」

「応援しています」

 

などと声をかけてくれる。

 

 

でも、

「若い力が世界を目指していて、こちらも嬉しくなるよ」

「こうやって、若い世代が、世界に向けて旅を続けている事に感動だね!」

「こうやって、若い力であつく生きてくこと、本当に応援したくなるね」

 

こんな風に言われたことはなかった。

 

こういう言葉は、すでに何か大きなことを達成した人や、大きな夢がある人、日本を動かすような何かをしているような人達が発する言葉だと、私は直感的に思った。

 

 

そこで私は、

 

「もしかして、起業家とか、社長とか、投資家とか、大富豪だったりします?」

 

と、どストレートに聞いた。

 

いやあ、ほんと、失礼で不躾だったかもしれない。

 

でも、前にもどっかの記事で書いたけど、

こういう時はストレートに聞くのが私の流儀。

 

変に遠回しに聞いたりするのは嫌いだから。

 

というのも、私、ほんとそういうのが上手くないので、遠回しに聞き出そうとしたりなんかすると、必ず後で、お互い後味の悪い感じになってしまう事を、経験上知っているからw

 

だから、どストレートに聞くのが、私の出来る最良の方法なのだ笑

 

 

すると彼らは

「僕らみんな社長です。この人も、この人も、この人も。社長チームです。」

 

という。

 

思わず、

「やっぱり!そうですよね!最初に近づいてこられた時のオーラからして、他の人と違うなって思ってたんですよ!」

 

「言いこと言うねえ、君!

可愛いこと言うじゃないか」

 

「いや、ほんとです!周りの人見てください。明らかにオーラが違います笑」

 

「ははは、この人、なん億って額、稼いでる人。こっちの人は、ウン1000万」

とサラッと言う彼ら。

 

 

いや、そんなパワーワードを、そんなサラッと言わないでいただきたい。

 

びっくりするわ!!

 

 

そんな大富豪集団に、こんなところでばったり会えるという。。。

 

 

 

でもね、

 

私は、

「お金を持っているから、だからエライ。すごい。」

 

と言っているわけではない。

 

 

もちろん、お金持ちは、とってもすごい。

すごいし、私は正直、普通に興奮しましたよ!!笑

 

でも、でも、

 

お金を持っていること=すごい、エライ

 

と言うわけではない。

 

「社長だからすごい(社長というだけですごい)」

というわけでもないと私は思う。

 

 

でも、私は彼らのことを、率直に、すごい!!と思った。

 

何がすごいって、彼らがそれだけのことをしているということは、

「それだけ大きなことをしよう!」

というビッグなハートと、挑戦心を持っていること。

 

彼らのやっていること自体もすごいけど、それをできる行動力やマインド、能力、夢を追う心があるということを、私は率直に尊敬した。

 

大きなことをしようと思えば、それだけリスクもあるだろう。

でも、それにも負けず、前向きに、彼らが大きな夢を追いかけているという証拠だ。

 

 

そして、だからこそ、さっきのような、

 

「若い力が世界を目指していて、こちらも嬉しくなるよ」

「こうやって、若い世代が、世界に向けて旅を続けている事に感動だね!」

「こうやって、若い力であつく生きてくこと、本当に応援したくなるね」

 

 

という言葉が出てくるのだ。

 

 

私がこの言葉を聞いた時、直感的にすぐ、

 

「彼らは只者ではない」

と感じたのは、そういうことである。

 

そして、彼らから出ているオーラが普通でないくらいビッグだ、と話す前から感じたのも、

 

彼らが、それだけビッグなハートを持っているからだ。

 

 

私は、彼らから溢れ出てくる1つ1つの言葉から、

夢を追うまっすぐな気持ちや、リスクを背負って前向きに力強く歩む姿勢、行動力や、大きなマインドとハートを感じた。

 

そしてその感覚は、この日私の心にも、そのエネルギーを注入してくれたような気がした。

刺激を受けたのだ。

 

 

私は、こんな風に感じたのだが、

彼らもまた、

「世界の路上で歌いながら旅をする私の姿を見て、エナジーと刺激を感じた」

と言ってくれたことが、とても嬉しかった。

 

 

 

そこからしばらく話をする私たち。

 

すると、社長軍団の彼らの中の、とある方の娘さんと、私が同じ大学出身であることが発覚!

そして、年齢も超近い!

 

それを知った彼は、なんと、

日本円で、こんなにご支援してくださったのだ。

 

 

こんなこと書くまでもないけど、このお金を、大切に大切に、使おうと思う。

 

相当節約して、貧乏生活しているわけだけど、無駄遣いや贅沢に使ったりせず、

せっかく頂いた応援の気持ちを、何かあった時のために使いたい。

 

次の日、彼は私に、

「お守りのようなものだと思って、お守りの中に入れておくなどして、何かあった時のためにとっておいて。」

と言っていた。

 

私は、彼のアドバイスしてくれたこのお金の使い方に賛成だったし、彼の気持ちを尊重したいと思った。

 

なので、大事にとっておきます!!!

 

 

 

 

私は、この旅に出てから、強く感じることがある。

 

それは、

「不運は、幸運のきっかけだ」

ということ。

 

この日私は、

インドのビザを取り忘れ、路上ライブをしに来るのが遅くなってしまったわけだ。

 

萎えた気持ちもあったし、

「もう今日はライブしなくてもいいかなあ」

なんて気持ちもあった。

 

でも、それでも、ここに立って歌を歌うことに決めた。

 

 

もし、今日が普段通り、うまくいっていた日であれば、私はこの時間に、この場所に立っていることはなかった。

 

彼らと出会うことさえなかったのだ。

 

 

なぜかわからないけれど、

私は、不運を経験した後に、その不運のおかげで幸運をゲットすることが、多い。

 

 

例えば、ギターをなくした時もそう。

 

私は、ギターをなくさなければ、マレーシアにこうして長く滞在することはなかった。

 

そうでなければ、マレーシアで出会った、サイードやムーン、本当にたくさんの最高の仲間や友達に出会うことはなかったし、こういった今日のような出会いを経験することもなかった。

 

 

不運って、その時は、「ああ最悪だ」って感じるもの。

 

でも、それを、

「最悪だ」で終わらせるのか

「この経験があったからこそ、こっちの素敵な経験ができた」

 

と思うのかは、その後の自分の行動と、自分の捉え方や考え方次第だと思う。

 

それに、不運が起こったからこそ、その分を取り返そうと、余計に頑張れたりするもの。

 

ギターを2ヶ月間なくしたからこそ、今こうやって必死になってバスキングを頑張れているわけだし。

ギターをなくしたからこそ、マレーシアに2ヶ月も滞在していたわけで、その間にたくさんの素敵な友達との出会いがあった。

 

そして、その2ヶ月を無駄にしてはいけないと、ブログを頑張ったり、そこでの出会いを大切しようと思えたわけだ。

 

もし、ギターをなくしていなければ、ここまで必死で頑張っていなかったかもしれない。

そしてここでの出会いは、確実になかったわけだ。

 

まあ、もし不運がなかったのであれば、それはそれで別の道を歩んでいたわけで、そこでもきっと素敵な出会いや出来事、経験があっただろう。

 

不運があったにせよ、なかったにせよ、どちらにせよ、それはそれでその先の未来には、良いことも悪いこともあったわけだ。

 

だから、起きた不運にとらわれず、先の未来を良いものにすることを、考えればいいって私は思う。

 

そしてそうポジティブに思うからこそ、

 

例え不運が起こったとしても、それをラッキーに変えることができるのだ。

 

 

だって、ポジティブに考えてたら、自分の行動も自然とポジティブになって、自然と良い未来の方へ歩いて行っているはずだだから。

 

幸運は、ただ単に舞い込んで来るものではなく、自ら掴む物だと私は思う。

ハッピーでいようとしている人のところに、舞い込んでくるのだ。

 

 

 

 

 

この日、路上ライブを終えた私は、アロー通りを通りながら帰路に着いた。

 

アロー通りを歩いていると、私が歌っている最中に、目の前でじっと歌を聞いてくれていた女の子に、話しかけられた。

 

私の方も、可愛い子だなあ。と思って彼女のことを見ていたので、顔を覚えている。

 

実は彼女、日本人とベルギー人とのハーフらしく日本語がペラペラ!

てっきりヨーロッパの方だと思っていた。

 

 

するとそこに、今度は、アロー通りの夜店で食事をしていた、中国人のご一行が、自分たちのテーブルから、立っている私に向かって手招きをしているのが見えた。

 

どうやら、一緒にご飯を食べようと言ってくれているらしい。

 

せっかくなので、ご一緒することに!

 

最初にご馳走してくれた、ココナツジュースが、キンキンに冷えていて美味しいのなんの。

 

「僕らは同じような顔でしょ。日本人も中国人も、わからないよ。何にも変わらない。僕たち友達だよ!」

と言ってくれたこと、

 

「どんどん飲んで!どんどん食べて!

食べたいものがあったらもっと注文して!」

 

と、ご飯やお酒をどんどんすすめてくれたこと

 

が印象的だった。

 

そして、彼らは、私のコップにお酒を注いでくれたり、お皿にご飯を取り分けてくれたり、何度もしてくれた。

 

「中国では、食べ物をよそってあげたり、ご馳走したりすることが、最高のおもてなしの印なんだ」

 

と言っていた。

 

 

 

そんな彼らは、もう遅いからと、帰りは私のホステルまで、車で送ってくれたのだ。

 

 

なんて親切なんだあああああ!!!

 

いっつも思うけど、中国人って、かなり、おもてなしの心が厚いなあと思うことがたくさんある。

 

これまでたくさんの中国人たちと出会ってきたけど、

 

彼らといると、

「僕ら友達!」

というような温かい心をよく感じる。

 

 

一度部屋に帰った私は、

「あ、ムハンマドにまだ今日のお昼代払ってなかった!」

 

と思い出して、私は慌てて彼のレストランに向かった。

 

私がお金を渡そうとすると、彼は、

「いらないいらない。今日のお昼のお金はいらないよ!君はいつもお皿洗いしてくれるから」と言う。

 

「come on! いっつも色々してくれてるのに、それはないよ。

たった5RMでいっつも美味しいご飯を食べさせてくれてるんだから。

受け取って。お願い」

 

私がそう言うと、

 

「明日は君の最後の日だ。明日はご馳走させてくれよ」

と言って、しぶしぶお金を受け取ってくれた。

 

 

私は、彼と一緒に写真を撮った。

明日私は、マレーシアを去るから。

彼とは、国が違っても、ずっと繋がっているだろう。

それでも、一旦のお別れになるから。

 

 

私は、ギターで稼いだ小銭をお札に変えてもらうためにセブンイレブンに向かった。

毎日、大量のコインを持って、お札に変えにくる、不思議な

日本人の女が、ここに来るのもこれが最後だ。

 

 

レジの男性は、この日

「君はなんでいつもそんなに小銭を持ってくるの?」

と不思議がって私に聞いた。

 

事情を説明し、

「でもこれが最後だよ。今まで両替してくれてありがとう笑」

 

と言うと、彼は笑っていた。

 

 

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この記事を書いた人

旅するシンガーソングライター

1994年生まれ/埼玉県出身。 高校生の頃から、ラジオやライブハウスに出演し、シンガーソングライターとして活動。 ​早稲田大学を卒業後、一年のギャップイヤーを経て、2018年4月に広告会社に入社するも、世界一周を決行するべく退職。 現在は、ギター弾き語りで旅費を稼ぎながら、世界一周中!エベレスト等ヒマラヤを二度登山したりと「やらない後悔よりやった後悔」がモットーの旅人。 もっと見る

  uchidamiho2929@gmail.com

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