シェムリアップからプノンペンへ、バスで8時間の旅!バスに置いて行かれかける。
約束の時間は7時。
「7時に君のホステルにバンが迎えに行くから、6時50分にはホテルの受付にいてくれ」
昨日、シェムリアップからプノンペン行きのバスチケットを購入した、地元の小さな旅行会社のおじさんは、そう言った。
だから私は、6時45分には、すべての荷物を持って、ホステルの受付の前に待機していた。
まあ、東南アジアのバス会社のことだ。
どうせ、10分や15分、下手をすれば30分だって遅れないこともないだろう。
けれどそんな私の期待を裏切って、バンは7時よりも前に私を迎えにきた。
約束の時間より、早い、、、。
これにはたまげた。
さて、3日間お世話になったホステルを後にし、私はその迎えのバンへと乗り込む。
ここから、バス停まで、このバンが送ってくれる。
バンは、私が乗り込んだ時には貸し切りだったのだけど、途中でカンボジア人だかベトナム人だかのおばさんの大群をピックアップ!
静かだった朝のバンは、ここで一気に、騒がしくなった。
おばちゃんたちが、ペチャクチャおしゃべり好きなのはどこの国でも共通らしい。
そしてなぜか、全員ビニール袋に大量に野菜を詰めて抱え、みんな一様に花柄の服を着ている。
彼女たちは、とにかく大きな声で笑い、みんな笑顔で元気だった。
ぎゅうぎゅう詰めのバンは16人の乗客を乗せてガタガタ道を行く。
16人中私だけが、日本人の24歳と言う、少し異様な感じ
全員同じような帽子をかぶり、全員花柄の服を着ているのに、私だけが半袖のTシャツ。。。
どうやらこのバスは、安いだけあって、観光客が乗るバスというよりは、地元の人向けのバスらしかった。
20分くらいすると、バンはバス停に到着!
今度はこのバスに乗り換えだ。
バスは、汚いということもなく、特別綺麗ということもなく、冷房が適度に効いた普通のバスだった。
バスはほぼ定刻通りの7時半頃に出発。
周りの座席を見渡すと、全員カンボジア人らしく、観光客は私以外に誰もいない。
そして、誰一人として、英語が通じない。
でも、私はこういう旅が好き!
観光客のいる場所に行き、観光客ばかりが乗るバスに乗るだけじゃ、面白くない。
こうやって、現地の人しか行かないような場所に行ったり、現地の人の普段の生活を垣間見たりすることこそが、私が旅で一番わくわくする瞬間の1つ。
そうやってカンボジア人に囲まれながら、バスはしばらくのどかな街並みを行く。
カンボジアは、とっても田舎なのどかな感じだなあ。というのが印象だ。
経済的な問題もあるかと思うけど、昔ながらの家並み、間違っても豪華とは言えない家並み、それが逆に、車窓の眺めをどこか落ち着く雰囲気を感じさせるものにしていた。
10時半頃になると、ガソリンスタンドで、最初のトイレ休憩。
バスが止まると一斉に、全員が小走りでトイレに向かう。
なんでそんなに走るん、、、と思いながらも、
私も走ってそれについていく。
ここのトイレは、全く綺麗なものではなかった。
東南アジアの中でも、田舎の場所や、ローカルたちが行くような食堂でよくある、手動水洗タイプ。
水を流すための桶は、濁った水が溜まったバケツの中に浸かっていた。
トイレを流すには、その濁った水の中に手を突っ込んで、桶を取り出すしかない。
やっとの事でトイレを流し、外に出ると、今度は手を洗う場所がない!
これは思ってもみない最悪の事態。。
汚い水のついた手で、指の先っちょだけを使い、カバンをなるべく汚さないように開ける。
そしてウェットティッシュを取り出して、手を拭いた。
そうしてあたりを見回すと、もうトイレ周辺には誰もいなかった。
「やばい。これ、置いてかれるかも、、、」
と気がついた瞬間に、私はそこから全力ダッシュ。
駐車場に戻ると、案の定、バスは、、、、、、
出発しかけていた!!!!!!!!
まさに、そのまさに、
バスはウィンカーを出し、駐車場から道に入ろうとしている瞬間だったのだ。
私は、
「ウェエエええええええい!!!waaaaaaaaaaiiiiit!!!!!!!」
と叫びながら、手をあげて、全力ダッシュ。
運転席の横までやっとの思いでたどり着き、手を振ってアピールすると、ドアはプシューッという音を立てて開く。
ああ、間に合った。。。
全く、隣のお兄さん、ずっと隣の席に座ってきたんだから、バスの運転手に「まだ隣の席の子来てないよ」くらい言ってよ、
とちょっとだけ文句を言いたくなる笑。
が、それがカンボジアのローカルバスということだ。人に頼ってばかりはいられない。
結果的に間に合ったのだから、全部結果オーライ。ハプニングも楽しんじゃえ。
が、こんなど田舎のガススタで、置いてかれてたら、、、と想像すると、身震いがした。
流石に私も、その時はどうしていいかわらかない。
さて、もう少しバスに乗り、お昼頃になると、もう一度休憩があった。
今度はどうやらお昼休憩のようだ。
が、私は「もう、置いてかれたりしないぞ!!!」
と反省も込め、同じバスに乗っていた見覚えのある顔たちが、ご飯を注文するのを見届けてから、私も注文した。
だってうっかりご飯注文して、のこのこ食べてる間にまた置いてかれたりしたら大変だ。
この食堂は、あんまり衛生的と言える場所ではなかったが、メニューは豊富だった。
ここは本当に英語が全く通じない。
「what’s this?」
というスーパーイージーな単語でさえ通じないのだ。
「beef? chicken?」
これも通じない。
ほんならどうやって注文するんだ!
もう仕方ないので、私は一番無難にそうに見えるスープを指で指して注文した。
これならきっと、ホルモンは入っていないだろうと思われるものを選んだ。
私は基本好き嫌いはないけれど、ホルモンだけがどうしても苦手だから。
私の注文したその料理は、酸味のきいた野菜のスープってとこだ。
なかなか美味しく、日本食に近い雰囲気もする。
値段は2.5ドルほどだった。
きっとカンボジア料理は、日本人の口にめちゃくちゃ合うんだと思う。
ちなみにこれは閲覧注意だけど、、、
と言いつつ普通に載せるけど、
このダンボールに乗っかってる、黒い豆粒みたいなやつ、
全部ハエ。
これに耐えられない人は、多分カンボジアをバックパッカーらしくローカルスタイルで旅するのは無理笑。
さてと、周りの人たちが席をぼちぼち立ち始めると、私はすかさずお会計を済ませ、席を立った。
ここでまた置いてかれたら困る。
今度は、私は誰よりも早く、バスに乗り込んだ。
また、バスは、のどかな街並みをしばらく行く。
そして15時過ぎごろ、バスはプノンペンの街へとたどり着いた。らしい。
らしい。というのは、この辺りまで来ると、バスは数百メートルごとに止まらようになったので、どうやらプノンペンに着いたのだろうと予想したから。
そして、バス停の名前らしき言葉をバスの運転手が叫ぶたびに乗客が降りていくのだが、それはクメール語であるため、私には全く理解ができないからだ。
Google mapを開くと、プノンペン市内に辿り着いたことは確かなようである。
私は、とにかく、Google mapを開いたスマホを握りしめ、自分の予約したホステルに自分の位が地図上で近づいたら、バスを降りようと決めた。
が、あと少しでホステルにもっと近くぞ。と思っていたところで、バスは急に左折し、私のホステルから離れていく。
「あーあーあーあ。こんなことならもっと早く降りておけばよかったよう」
と思った瞬間に私は立ち上がり、バスの運転手に、ここで降ろして、と頼んだ。
プノンペンという首都は、シェムリアップとは明らかに違った都会の街だった。
そこでバスを降ろしてもらうと、その瞬間に、あまりにたくさんのトゥクトゥクドライバーたちが、餌食を待ち構えていた野生動物のように一斉に私のところへ寄ってきた。
パッと見ただけでも7人はいる。
これをどう回避しようか、と考えている間にも、
彼らは
「トゥクトゥク!where do you go? hostel? hotel?」
と同じことを叫びながら私を取り囲む。
バスのスタッフが、バスの下の荷物入れから私の重たいバックパックを取り出して地面に置くと、それを勝手に持ち上げて、自分のトゥクトゥクに持って行こうとするドライバーまでいた。
私は「ノー!!!」
とかなりきつく言った。
「I don’t need! 」
そして自分のバックを自分で持ちあげると、私はこの暑い日差しの中、この重たすぎる荷物を持って、歩いていくことに決めた。
ホステルまで、25分。
これは軽く地獄だが、、、
だってお金がないんだもん。しょうがない。
バックパックを二個持って、ギターを持って、肩は外れそうだし、腕はちぎれそうだし、膝は壊れそうだった。
荷物に埋もれ、ほぼ動く荷物の塊と化した私は、プノンペンの街を歩いていく。
そんな中、プノンペンとは、車やバイクが歩行者スレスレに走っていく、結構危ない街だとすぐに認識した。
タイやマレーシアとは、雰囲気がだいぶ違う。
カンボジアに比べたら、交通の面で言えばタイもマレーシアも相当安全に思えた。
ガヤガヤとした、運転の荒いバイクだらけの街を、汗だくになりながら歩いていく。
途中、ギターを売るお店を見つけた。
私は、カンボジアでもギターを売っているのか!とちょっとだけ驚いた。
そうしてやっと辿り着いた今日の宿がこちらだ。
12人部屋で、一泊244円という激安のホステルだ。
一階の入り口がオープンスタイルのレストランなのにも関わらず、部屋のドアは一日中開けっ放し、というなんともセキュリいティの弱すぎるホステルだったが、この値段ならしょうがない。
そして見た感じ、お客は私しかいないという。
さて、荷物を置いて、シャワーを浴びたあと、私は少し休んでから近くのローカルレストランに食事に出かけた。
Lok Lak というカンボジア特有の料理を注文。値段はなんと2ドル。
Lok Lakは、牛肉や豚肉を焼いて、ソースをかけて食べるシンプル料理。
ソースはペッパーソース(かなり胡椒の効いたステーキソースのような味)で、とっても美味しい。
私、カンボジア料理のこと、美味しいしか言ってないけど、カンボジア料理はどこまでも日本人の口に合うのだと思う。
ついでにマンゴーシェイクも注文。
この日は、外に面したアウトドア席で、そんな夕食を食べながら、ブログを書き、ナイスに夜終えた。
2019/4/2
前の記事:カンボジアで初の路上ライブは、、、?
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