エベレスト2日目 標高3440mの美しい村、ナムチェへ! | 旅するシンガーソングライター|内田美穂
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2018/03/10〜2018/03/21 エベレスト登山

エベレスト2日目 標高3440mの美しい村、ナムチェへ!

コンコンッ。

ロッジの部屋の、薄い木の板でできた扉をノックする音がし、

「Your breakfast is ready」

と声をかけるサンディップの声がする。

 

布団の外には、3月の山の朝の冷たい空気が張り詰めている。

 

ただでさえ朝が苦手なあたし。

「ok, I’ll go after 10 minutes」

 

目覚ましを止めた後、また布団に潜り直すかのように、一度を返事をした後、二度寝をする。

 

そしてその10分後には、

「Mihooo! Alredy 10 minutes!」

と、スヌーズ機能みたいに、もう一度呼びに来るサンディップの声。

 

そんな二度目のアラームを無視し、

そのまた10分後の3度目で、やっと布団を出るのが、山の毎朝の日課。

 

最初の呼び出しから30分、ようやく腰を上げ、温かい布団を出る。

 

 

ってこともあって、朝はたいていちょっと不機嫌のサンディップ。

ガイドの仕事に加えて、寝起きの悪いあたしの目覚まし役までさせられてるんだから、まあ仕方ない。

 

ダイニングへ降りていくと、昨日の夜注文しておいた、冷めてはいるけどおいしい、はちみつがけのグルンブレッドと、ミルクティが用意されていた。

ロッジでは、前日の夜に次の日の朝ごはんを注文しておくと、待たずに朝食を食べられる。

まああたしの場合はどうせ朝起きるのが遅いけど、それでも早く起きて注文して、待つ手間が省ける(笑)

 

グルンブレッドは、小麦をこねて薄く延ばして揚げたパン。

揚げパンのさっぱり版みたいで、めちゃめちゃおいしい!

アンナプルナに住むグルン族発祥のパンで、カトマンズでは見かけないこのパン。

 

アンナプルナ登山してた時も食べてたけど、またエベレストでも食べれるなんて!

 

 

 

このパンの匂いにつられてきたのか、あたしの顔においしさを噛みしめる気持ちが溢れ出てたのか、結構遠くの席に座っていた韓国人の女の人が、何食べてるの?ってわざわざお皿を覗きにきた。

 

 

グルンブレッド!

ヒマラヤ登山してる時にしか見かけないからおすすめだよ!

 

って言って、一口分ちぎってあげると、日本語で「ありがとう」って言われた。

 

 

 

 

朝食を済ませ、急かされながら軽く身支度をし、どうせ帽子を被るから髪はとかさず、8時55分、遅めの出発!

靴を履いて外に出ると、ヤクがお出迎えしてくれた。

    

昨日サンディップに言われた通り、どこに行ってもヤクと遭遇する。

それでもやっぱり、ここでしか会えないヤクは、あたしにとっては珍しい。

 

 

 

ぐらぐら揺れる桟橋を渡って、

 

相変わらず色の濃い川を越え、

 

山道を歩いていくと、、、

 

 

変な看板発見!

「Benkar Gastehaus 100m」

ベンカルガステハウス 100m。。。?

 

「…これ、読める?」

 

「Nop!ハハ。ゲストハウス…かな?ハハ」

 

「かもね(笑)」

 

 

って歩いていくこと、6分、、、、

 

。。。。。。

 

そこにあったのはやっぱりゲストハウス(笑)

だけどGUEST HOUSE。

全然100mじゃないし、なんも合ってないw

 

いいね、そーゆーとこが好きだよネパール(笑)

 

 

 

 

そんなゲストハウスを過ぎ、しばらく歩くと、また桟橋が現れる。

こうやって何度も谷川を超えていく。

 

橋の向こう側からやってくるのは、ミュールの列だ。

ヤクだけじゃなくて、ミュールも大事な荷物運びさん。

 

のそのそゆっくり、何頭も歩いてくるから、全頭渡り終わるのに10分はかかる。

ミュールやヤクが桟橋を渡っている間は、登山者はこうやって、橋の手前で待たなくちゃいけない。

       

     

 

そしてまた山を登って、また降りて、

谷川を渡り、

何度も山を越えるのを、繰り返していく。

 

 

ヒマラヤの水は、こんな浅い水たまりのような場所でさえ、青く見える。

同じ山の水でも、日本の川で、こんな色をしてるのは見たことないや。

 

 

 

そうやって、山道を歩いていくと、11時38分、ジョルサレ村に到着!

ここでお昼ごはんだ。

歩いている間は汗をかくほど暑いのに、こうやって休憩すると、汗が冷えるのもあって、とてつもなく寒くなる。

上着を着ようとジャケットをカバンから取り出すと、サンディップが自分の着ている服の中に入れて、あたしのジャケットをあっためてくれた(笑)

 

そして

マサラミルクティーと

 

チキンスープと

 

ダルバートを注文!

標高が上がるにつれて、山の食事は味が落ちていくけど、それでもおなかペコペコで食べる山のごはん。

 

やっぱりおいしい!

 

 

 

 

 

って夢中で昼食を食べていたら、

食卓のすぐ向こう側に、突然、人が立ち現れた。

 

「誰?」

っと思って顔を上げると、

高身長のキンパツ白人美人が、目の前に立って、あたしをじーっと見ている。

 

 

 

「だ、、、誰?」

 

 

 

っともう一度思った次の瞬間、

 

 

 

 

 

 

「月に代わってー、お仕置きよッ!!」

 

ってセリフを放ち、キレッキレのあのポーズを、決めた。

 

そのポーズを決めたまま、彼女はまだ、あたしの顔をドヤ顔でじーっと見ている。

 

 

突然すぎて、コンマ1秒、唖然としたけど、

そうだ、ここはネパール。

 

白人さんがセーラームーンのセリフとポーズを覚えてるのってすごい。

し、こんなにセーラームーンが似合う金髪のスタイル抜群の美人さんのこのポーズは見たことない。

(そもそもこのポーズを見る機会は日本でもあんまないけど)

 

「wow good! amazing!」

って拍手をした。

 

実は彼女、ここに来る前に一度、道を歩いている途中、あたしたちが彼女たちを抜かすときに、話しをしたんだけど、そのとき、日本語を少し勉強中で、日本のアニメが大好きって言っていた。日本にも、2度、遊びに来たことがあるらしい。

 

拍手をすると、

「アリガトゴザイマース。ゴハンハ、オイシイデスカ?」

と言ったあと、

もう一度「月に代わってお仕置きよッ!」

とセーラームーンのポーズを決めて、とても満足げに自分の席に帰って行った。

 

隣に座っていたサンディップは、何が起こったのかわからず、不思議そうな顔をしていた。

 

 

 

 

しばらくするとすると今度は、

「Where are you from?」

って、隣のテーブルのインドネシア人の登山客たちに話しかけられた。

彼らはあたしたちとは逆に、下山途中らしい。

 

「I’m from Japan!」

って言うと、

 

「じゃあ、富士山登ったことある?」

って聞かれる。

 

「2回登ったよ!」

 

「頂上行った?」

「もちろん!」

 

「頂上まで?おー!すごいね!こことどっちが大変?」

「まだ、ここも2日目だからわかんないけど、たぶんこっち!(笑)」

 

富士山のこと、日本で一番高い山だっていうのは知ってるから、きっと外国人からしたらよっぽ登るの大変な山だと思ってるんだろうな(笑)

そして日本のイメージって、アニメだったりセーラームーンだったり富士山だったり、、、色々。

 

他の国から見たら、インド=カレー、タージマハル、ってあたしたちが思ってるみたいに、海外の人も、日本=〇〇ってイメージをそれぞれ色々持ってるんだな。

 

 

でも、彼らの次の言葉には、ちょっと驚いた。

「富士山って世界遺産なんだよね?

でも汚いんでしょ?」

 

そっか、富士山って、汚いって思われてるんだ。

 

確かにゴミだらけで、世界遺産の登録が取り消されるかもって言われているのは知っている。

けど、2回登ったけど、登山道から見える場所にはゴミは見当たらなかった。

 

 

あたしは、富士山=きれい、日本一の山、外国人に人気。。。

そんな風に思っていたから、

富士山=汚い。

このイメージはなかった。

 

 

自分の国の山なのに、汚いのか汚くないのかさえ知らず、なにも言えずに困ってしまった。

 

富士山が汚いって、海外の人に思われていることも、

それを知らない自分にも、少し悲しくなってしまった。

 

 

 

 

 

そうして13時3分。

約1時間半の長めのお昼休憩を終え、再出発!

外へ出ると、霧雨が降っていた。

 

また山の中を進み、

山を登り、下り、

谷を渡り、

何度も山を越えながら歩いていく。

 

 

 

 

そして木々の中を抜け、山肌を歩いていくと、今度は馬に出会った。

ミュールと似てるけど、こっちは馬なんだって。

山の向こうは濃い霧で覆われている。

朝は晴れ、お昼を過ぎると、霧が出る事が多いのが、ここの天気だ。

 

 

 

 

そしてまたしばらく行くと、

今度はまたミュールの列に遭遇。

こんな山道を重い荷物を運びながら、きちんと列になって歩いてるんだからすごい。

そしてこんなにたくさんのミュールを、きちんと列で歩くよう、操るミュール使いの男の人も、すごい。

 

ときどき、疲れて動かなくなってしまったミュールのおしりを、

「ウォー!シューッ!!」

と罵声のような声を浴びせながら、手や鞭で叩いている。

それでも動かないときは、落ちている人のこぶしより一回り大きな石を拾い、それを使っておしりを叩く。

 

その間にも、他のミュールたちは歩いて行ってしまう。

本当に操るのが難しそう。

 

けど、そうまでして歩かされるミュールが少しかわいそうにもなってしまう。

 

 

 

 

そうこうして歩いていると、村が見えてきた。

今日泊まる、ナムチェ村の外れへ入ったのだ。

 

 

 

そしてそこからもう少し行ったところで、

16時7分、標高3440m、ナムチェバザールに到着!

 

山道の最後のカーブを曲がったところで、木々の並びの向こうから、カラフルな家々が見えたとき、

 

「うわーーー。。」

 

と声が出てしまった。

       

「すごい。。。きれい。。。」

 

しかも、こんな山道を2日も歩いてきた中に、こんな村があるなんて。。。

360度周りを濃い霧で覆われている分、余計に神秘的。

真ん中の金のストゥーパが、お城にしては小さいけど、入り口の門と合わせてなんとなくお城みたいに思えて、雲の上の城下町に、運よく間違えてたどり着いてしまったみたいに思えた。

 

手前の門をくぐったら、異世界に行っちゃうみたいなそんな気分(笑)

 

 

それにしても、標高3440m、富士山の山頂よりも少し低いくらいの場所に、こんなに広くて、こんなにきれいな村があるなんて。

 

当たり前だけど車はないし、

空港のあるルクラ村まで降りるのだって、2日はかかる。

 

便利な都会や街から、相当隔たれた場所に、こんなにきれいで、そして素朴ながらも華やいだ村が突然存在しているのが、少し不思議にも思える。

ナムチェバザールの門をくぐり中へ進んでいくと、好き勝手に並んでいる店や家々を縫うようにして、小道がうねうね続いて行く。

どこに繋がるのかわからないような小道が延々に張り巡らされ、歩いているだけでも楽しい。

まるで無計画に建てた建物の間を、仕方なしに小道が繋いだといった感じ。

 

並ぶ店の種類も様々で、チベットの不思議な雑貨を扱う店から、コンビニ風に日用品を幅広く扱うストア、トレッキング用品店、そしてケーキ屋、サーティーワンアイスクリームまでと多様だ。

 

そのエスニックというか骨董と、現代の混ざった「ごちゃまぜ感」も、どこの国でもないような異世界的な雰囲気が出てて、すごくいい!

 

そして、道の大抵が石段になっていることも、この村の好きなところ!

 

 

 

ナムチェバザールをさらに進んで行くと、村のちょうど真ん中あたりに、今日泊まる宿はあった。

部屋に荷物を置いて、ダイニングで一休みすると、どんどん体が冷える。

汗を吸ったズボンが冷えて、余計に寒かった。

 

陽が落ち、暖房が入ると、「待っていた」とばかりにみんながその周りに集まりだす。

冷えた体を温めながら、今日はじめて出会った違う国の人たちと輪になって談笑するのも、ヒマラヤトレッキングの醍醐味!

この日は、ふくよかな体型のアメリカ人家族と仲良くなり、2日目にして既にバテているみたいだったけど、頑張ろうねと励まし合った。

 

そしてこの日の夕食には野菜スープと、

チーズトマトスパゲッティ!

ずっとブログ読んでくれてる人は、またかよ!って思うかもだけど、チーズトマトスパゲッティ、大好きなんだよね笑

おいしかった!

 

眠そうなサンディップ。

お疲れかな。

明日は高度順応で、1日ナムチェバザールに滞在。

休息日&探検日だよ!笑

 

 

ではではおやすみなさい!

 

 

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エベレストやアンアプルナのヒマラヤ登山記を全部見るにはこちら

 

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この記事を書いた人

旅するシンガーソングライター

1994年生まれ/埼玉県出身。 高校生の頃から、ラジオやライブハウスに出演し、シンガーソングライターとして活動。 ​早稲田大学を卒業後、一年のギャップイヤーを経て、2018年4月に広告会社に入社するも、世界一周を決行するべく退職。 現在は、シンガーソングライターや、旅ライターとして活動中。12月からは、ギター1本で世界を旅します!エベレスト等ヒマラヤを二度登山したりと「やらない後悔よりやった後悔」がモットーの旅人。 もっと見る

  uchidamiho2929@gmail.com

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