地獄のホステル。ヤバイ男と二人きりで相部屋になった話。 - 旅するシンガーソングライター|内田美穂旅するシンガーソングライター|内田美穂
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地獄のホステル。ヤバイ男と二人きりで相部屋になった話。

KFCでチキンを盗まれ、

一悶着あった後、私は宿泊中のホステルに戻ってきた。

 

(チキンを盗まれた前回の話はこちらから)

 

ここは、クアラルンプールで一番安いホステル。

 

ホステルに着き、建物の中に入った瞬間に、ため息が出た。

 

まず、wi-fiが繋がらない。

ホステルには、wi-fi有りと書いてあるのに、全くネットが繋がらないのだ。

 

 

次に、受付のおばさんが、超不親切!笑笑

 

「エクスキューズミー」

と話しかけたくらいじゃあ、スマホをいじっている彼女は、こちらを向きもしない。

 

 

 

「ヘイ!」

ともう一度言ったところでやっと、ゆっくり顔を上げて、睨むような目つき、への字に曲がった口で、こちらを見るのだった。

 

 

「なんですか?」とも、うんともすんとも、「何かご用?」とも言わない彼女に、

 

「wi-fiが繋がらないんですけど」

 

と言うと、

 

「私だって知らないわよ、そこにパスワードあるから自分で見てよ!!」

 

と、かなーーーりきつい口調で言われるのがオチだ。

 

 

その紙、受付の中に貼ってあるやん。

どうやって客が見たらいいねんw

 

 

 

まあ、ホステルには当たり外れがある。

旅をしていると、こういうホステルも時たまあるっちゃある。

 

それに、クアラルンプールで一番安いホステルを選んでいるのだから、あまり文句も言ってられない。

 

 

 

このホステルがあるのは、このビルの一番上の階、たしか5階か6階なのだが、

階段で上まで上がっていくと、5階辿り着くまでの間に、

 

ゴキブリの死体が20匹以上目に入る。

 

 

 

タバコの吸い殻は50本くらいあるんじゃないか。

ペットボトル、ポテチの袋、紙ゴミまで大量に落ちている。

 

 

誰も掃除しないんだろうか。

 

 

 

部屋にエアコンなどはなく、超絶狭い部屋に二段ベッドが3台ある6人部屋。

そして、同じ部屋は皆男性。

 

 

さらに、私の部屋は、

耐えきれないくらいやばい匂いがするのだった。

 

廊下の一番奥にある部屋なのだが、
その部屋から5メートルの場所に近づいただけで、
廊下にまでやばい匂いが漂っている。

 

***

 

ここで話を数時間前に戻そう。

KFCに行く前、このホステルに初めてやってきて、チェックインをした時のことだ。

 

 

私は、全ての荷物を持って階段を上がり、
自分の部屋を探すため、
ドミトリー部屋の並んだ廊下のドアに書かれた部屋番号を確認しながら歩いていた。

 

 

手前から奥に向かって歩いて行ったのだが、廊下の奥に進むに連れて、なんだか悪臭が漂ってくる。

 

 

なんだろうと不思議に思っていたのだが、廊下の一番奥に私の部屋を見つけ、ドアノブに手をかけた時に気がついた。

 

 

この悪臭は、私の部屋から漂ってくる。

 

と。

 

 

私は、

 

うげっ

 

と思った。

 

 

 

だが、仕方ない。中に入るしかない。

 

私は、意を決して、恐る恐るドアを開けて中に入った。

 

 

 

すると一人のガタイの良い、刺青の目立つ男性がベッドで寝ていた。

 

他の人たちは、みんな出かけているようだ。

 

私が部屋に入ると、彼は目を覚ます。

 

そして起き上がったかと思うと、一番ドアに近いベッドに移動し、淵に腰掛けた。

 

なぜか知らないけれど、彼は、自分のベッドではなく、他人のベッドで昼寝をしていたようだった。

 

 

部屋は、二段ベッドが3つ並んだ6人部屋。

 

私はどのベッドが空いているのかわからず、彼に

 

「どこが空いてる?」

 

と聞いてみた。

 

 

すると、

「ここだよ」

と言って指を指したのだが、

 

彼が指差すそのベッドは、

なんと彼がさっきまで寝ていたベッドだった。

 

 

この部屋に、エアコンなんてない。

見ると彼は超汗だく。

 

 

 

私は、

「マジかよ、、、」

 

と思いながら、軽く私のベッドに手で触れてみた。

 

 

すると、

汗でビッショビショ!!!

 

最悪、、、、、

 

 

てか、部屋がくっさい笑笑!!!

一刻も早くここから出たい。

 

 

じゃないと鼻がやばい。

だんだん喉まで痛くなってくる。

 

 

 

そして、今、私は、

 

 

ジロジロこちらを舐め回すように見てくる、

ガタイのいい刺青男性と部屋に二人きり

 

 

あんまり居心地がいいとは言えない。

 

 

 

とりあえず荷物を置き、バッグと、その中身が取られたりしないよう、

カバンの口にロックをかけ、さらにカバンをベッドにワイヤーロックでくくりつけた。

 

 

その間にも、彼の視線を感じる。

 

 

そして、外に出かけようとしたその時、

ベッドの淵に腰掛けていた彼が話しかけてきた。

 

 

「俺はエジプト人だ。よろしく。

そんなワイヤーなんかでカバンを括ったって、ペンチやハサミで切れば、プチって一瞬だよはははは!」

 

と言って笑っている。

 

 

 

私は、適当に「あははは。そうだねええ」と返事をして、とにかく部屋の外に出ようとした。

 

 

 

が、彼のベッドは、ドアの目の前50センチの場所に位置している。

嫌でもその前を通らなくてはいけない。

 

 

案の定、私が彼の前にあるドアを開けようとすると、腕で軽くとうせんぼするようにし、

 

 

「まあ座れ」

 

と言ってくる。

 

 

「外に行かなきゃ。仕事があるから。時間がないの」

 

と言ってみるものの、そんなの通用しない。

 

 

「ちょっとだけだ。」

 

と言ってその腕のとうせんぼは、解除されない。

 

 

もうどうしようもない。

私は仕方なく、彼の隣に腰掛けた。

 

すると彼は、自分の彼女だという中国人のかなり若い、化粧が濃くてセクシー系な美人の女性の写真を大量に見せてくる。

 

ウンウンウンウン、、、、、

 

と超速攻の頷きの連打で、適当に返事をする私。

 

 

 

すると彼は、今度は

 

 

「俺はマッサージ師だ。

マレーシアで店を持っている。

試しにマッサージをしてやる」

 

と言い出す。

 

 

 

私は、

これ、絶対やばいやつじゃん!

 

と思い、すぐに逃げれるよう、思わずベッドを立ち上がった。

 

 

 

すると彼は、私の手取り、肩に触りマッサージをし始める。

 

なんで触るねん、、、、、

やめてくれ、、、、、、

 

というイライラもあったが、それ以上に、

 

 

このままだと絶対になんかやばい!

 

と思ったので、私は、

 

 

「ごめん!マジ痛い!!バイバイ!」

 

と言って、逃げるように外に飛び出した。

 

 

 

その後、私は、あのぶっきらぼうな受付のおばさんに、部屋を女性専用ルームに変えてもらうように頼んだ。

 

すると彼女は、

「おっけおっけー!変えとくから!」

とめんどくさそうに言う。

 

 

そうして私は、wi-fiの使えない、変なエジプト人のいる、ゴキブリとゴミだらけのこのホステルから逃げるように、外に飛び出した。

 

 

 

というわけで、向かった先が、wi-fiの使える飲食店、KFCだったというわけだ。

 

 

そこで私は、チキンを盗まれたのである。

 

 

 

 

 

 

KFCでチキンを盗まれ、ホステルに帰ってくると、更なる最悪なことが待っていた。

 

 

受付に行き、

「私の部屋、女性専用ドミトリーにしてくれた?」

と聞くと、

 

 

「女性部屋はいっぱいだから、他の長期滞在の親切な男性と、二人部屋にした」

と言われたのだ。

 

 

アイツ、

「わかったわかった」

とめんどくさそうに言っておいて、やっぱりそういうことになったか、、、、

 

 

受付の女性は、

「あの人なら大丈夫。いい人だから。

長期滞在だし。オーナーの知り合いだし。」

 

 

と言っていたけど、

そういう問題じゃない。

 

 

まあもうしょうがない。

 

とりあえず、ドミトリーのある階まで上がっていく。

 

 

 

 

すると廊下でばったり、黒人男性に出くわし、話しかけられた。

 

 

「ヘイ!君はどこ出身?」

 

「日本だけど」

 

と言うと

 

 

「おーージャパニーズ!」

 

と言っていきなり彼のテンションはマックスに。

 

 

 

「僕には日本人の友達がたくさんいるんだ!

Oh ジャパニーズ!Oh ジャパニーズ!

You are Japanese!

ジャパニーズ、ヘイジャパニーズ!」

 

 

とひたすらジャパニーズを連呼した。

 

 

 

ご飯一緒にどう?と聞かれるが、疲れていたこともあり、私は断る。

 

 

シャワー浴びるからまたね、

と言って立ち去ろうとすると、

そして彼はこんなことを言った。

 

 

 

「君、部屋を移動しただろ。エジプト人に触られたんだって?

大丈夫、君の部屋は今日から僕と二人きりだよ。

僕はいい男だから何もしないから、安心してくれ」

 

 

いやいや、

 

自分で自分のことをいいやつだなんていう人ほど怪しい人はいないぜ。。。。

 

 

 

その後、私が、ネットのかろうじて使えるロビーへ行き、

ベンチでスマホをいじっていると、

たまたま彼がやってきて、私の隣に座った。

 

彼はそこでも同じことを言っていた。

 

 

「本当のいい男は、気軽に女性に触ったりしない。

俺は触ったりしないよ。

今まで触ったりしてないでしょ。ね。」

 

 

と。

 

 

いや、怪しすぎでしょ。

 

何かやましいことがあるからこそ、そう必死にアピールしなくてはいけないのではないか、と思えてくる。

 

そして、彼は、こんなことを言っていた。

 

 

「君は日本人だから、旅しているときに外国人男性に出会ったら、男を選ぶときは注意しなさい。

なぜなら日本人は、日本人だというだけで、結婚したい男がたくさんいるからね。

結婚したら日本にいける、いい暮らしができる、給料のいい仕事に就けるから。

あ、僕は違うよ。元カノが日本人だったけど、僕は彼女を心から愛していたよ。」

 

 

***

そしてその日の夜、私たちは、部屋で二人きりになった。

最初は、たわいもない話をする私たち。

 

最初は、まあまあ普通の人かな、大丈夫かな、、、

と思いながら、私は彼を観察するように会話をしていた。

 

だんだん彼の話は、大学時代の思い出話になっていく。

 

 

どうやら、彼には日本人の彼女がいたらしく、

その彼女のことが今でも好きだから、結婚をしていない。

 

 

ということを何度も何度も言っていた。

多分10回は同じ話をしていたと思う。

 

 

最初は、

 

「よほどその元カノが忘れられないのか、そうなのか、純愛ロマンスなのかな

 

と思っていた。

 

 

 

が、どうやらそれは違うようだ、と思い始めたのは、電気を決して、互いベッドに入った後のことだった。

 

 

 

「君は旅をしているんだから、一人の男性なんかと付き合ったりしてたらもったいないよ。もっと遊びまくれよ。

それかもしくは、40歳くらいの歳の離れた包容力のある男性を見つけな。俺みたいな。」

 

と散々言い、

 

 

 

彼の話を

 

ウンウンウンウン

 

と半ば流し気味に聞いていたら、午前3時になっていた。

 

 

 

私のことを、終始名前ではなくジャパニーズと呼ぶその男性は、真っ暗な部屋で、こんなことを言い始めた。

 

 

「僕と君は今、同じ部屋に二人っきりだ。何か起こったとしても誰も何も気がつかないよ」

 

「僕は、とってもクレイジーだったんだ。日本人の彼女がいたけど、その時も、色んな女と遊んでいたよ。」

 

「このホステルでは、色んなことが起こっている。アラブ系の男性が、この間、マレーシア人の女性をバルコニーで口説いて、そのまま一緒にトイレに入ったんだ。何が起こったか想像できるか?ふふふふ」

 

 

 

「受付のスタッフが、僕の部屋に一人の日本人を滞在させると僕に言ってきたとき、

僕はこう言ったんだ。

『心配しないで、僕は決して彼女を妊娠させたりなんかしないよ』

ってね。」

 

 

気持ちわる、、、、

 

 

真っ暗な部屋で、顔は見えないが、彼の声色から、彼がニヤニヤニタニタと話しているのはわかる。

 

 

もう、夜中の3時だ。

 

 

とにかく、眠すぎたこともあり、そしてあまりの恐怖に、一切返事をせず、寝たふりをした。

 

 

彼は、熱心なイスラム教徒らしく、早朝にモスクにお祈りをしに行くため、どうやら夜は眠りにはつかないようだった。

私はというと、あまりの疲労で、いつの間にか眠っていた。

 

 

 

 

朝起きると、彼は、グッモーニングといい、寝ている私の方に迫ってきた。

 

え、、、、何???

 

 

と思っていると、彼の顔はどんどんと近づいてくる。

 

何何何なになになにい!!!!

 

と思っていると彼は私のほっぺにキスをした。

 

ほ、ほっぺでよかった。。。。

 

 

私は、一刻も早く、このホステルを出ることを決めた。

 

ベッドバグに刺されまくるし、wi-fiは繋がらないし、ヤバイ男性たちはいるし、ゴキブリの死骸だらけだし、、、、

 

あまり気にしない私でも、流石にちょっとこれは耐えられない。

 

 

 

次の記事:腕が大変…(見ず知らずの人にまで心配される)

前の記事:チキン泥棒

 

 

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この記事を書いた人

旅するシンガーソングライター

1994年生まれ/埼玉県出身。 高校生の頃から、ラジオやライブハウスに出演し、シンガーソングライターとして活動。 ​早稲田大学を卒業後、一年のギャップイヤーを経て、2018年4月に広告会社に入社するも、世界一周を決行するべく退職。 現在は、ギター弾き語りで旅費を稼ぎながら、世界一周中!エベレスト等ヒマラヤを二度登山したりと「やらない後悔よりやった後悔」がモットーの旅人。 もっと見る

  uchidamiho2929@gmail.com

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1件のコメント

  1. 匿名 より:

    文章うまいですね!終始ドキドキしました!
    まだまだ頑張ってくださいね!

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Comments

  1. 匿名 より:

    文章うまいですね!終始ドキドキしました!
    まだまだ頑張ってくださいね!

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